国内PC市場、値上げ前需要で出荷金額が過去最高

国内PC市場、値上げ前需要で出荷金額が過去最高
PC出荷金額が過去最高

国内PC市場では価格上昇前の買い替え需要と教育向け需要が重なり、2025年度の出荷金額が大きく伸びた。Windows 10のサポート終了を控えた更新需要も加わり、台数と金額の両面で市場を押し上げている。

ハイライト

  • JEITA発表によると2025年度の国内パソコン出荷金額は前年度比20.7%増の1兆1684億円で過去最高を記録。
  • ノートPC出荷台数は34.4%増の964万台、モバイルノートは学校向け特需で約5割増の601万2000台に達した。
  • JEITAは2026年度の出荷台数減少を予測、メーカーはAI搭載など高付加価値商品投入で高価格帯での競争力強化を図っている。

2025年度実績と需要拡大の背景

日本経済新聞が伝えたところによると、電子情報技術産業協会(JEITA)は21日、2025年度のパソコン国内出荷金額が前年度比20.7%増の1兆1684億円になったと発表した。半導体メモリー価格の上昇を背景に値上げ前の駆け込み需要が市場を下支えし、2007年度の統計開始以降で最高となった。

2025年10月のWindows 10サポート終了を前にした更新需要も追い風となっている。年度後半にかけては、政府の「GIGAスクール構想」の進展で小中学生向けの1人1台端末配備が進み、販売台数の増加につながっている。

出荷台数は31.4%増の1091万3000台で、過去5番目の高水準だった。このうち約9割を占めるノートPCは34.4%増の964万台となり、金額ベースでも9986億円と過去最高を記録した。特にモバイルノートは学校向け特需の寄与が大きく、601万2000台と前年から約5割増えた。

26年度の見通しとメーカー戦略

JEITAは、2026年度について出荷台数を押し上げる新たな材料が乏しく、単価上昇の影響で台数ベースでは減少する可能性があるとみている。2025年度に需要が大きく前倒しされた反動もあり、2026年度は停滞が続くとの見立てを示している。

足元では、メモリー不足に伴う価格高騰に加え、AI搭載など高性能化によってノートPCの平均単価が上がっている。メーカー各社は販売価格の上昇に見合う付加価値の訴求を強めており、AI機能など新機能を盛り込んだ製品投入を進めている。

台湾のASUSは日本市場向けに開発した新型ノートPCを投入した。レノボ・グループ傘下のレノボ・ジャパンは、AI搭載に伴う発熱増加を考慮して冷却性能を高めた旗艦ノートPCを発売し、高価格帯でも競争力を確保する構えをみせている。

ソニーグループの熊本県に建設中の画像センサー新工場への最大600億円の補助認定について、当社の以前の記事で取り上げた。2029年5月の稼働開始に向けた先端設備投資を通じて、AI時代のキーデバイスであるセンサーの安定供給を確保し、日本の半導体供給網強化と競争力維持を狙う動きとして整理している。

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