Epic Games、日本のiPhone向け代替アプリストア開始も国内参加広がらず
日本で2025年12月に全面施行したスマホソフトウェア競争促進法により、iPhone向け代替アプリストアの運営は可能になっている。だがEpic Gamesが1日に日本でiPhone向けストアの運用を始めても、日本のゲーム企業などの参加はなく、制度の実効性に課題が残っている。
ハイライト
- Epic Gamesが日本のiPhone向けにエピック・ゲームズ・ストアを開始したが、現時点で利用可能アプリはフォートナイトなど2本のみで日本企業の参加はほぼ皆無。
- 代替ストアの決済手数料は最大17%(Epicへの12%+Apple追加手数料5%)とApple標準の最大26%より低いが、追加コストやAppleによる報復懸念から事業者の参入は進まず。
- Epic GamesはAppleの追加手数料と課金データ報告義務がスマホ新法違反と主張し、公正取引委員会への苦情申し立てを検討している。
新ストア開始と参加停滞の背景
Nikkeiによると、Epic Gamesが始めたiPhone向けの「エピック・ゲームズ・ストア」は、利用者が同社サイトからストア自体を端末に入れて使う仕組みだ。現時点で利用できるのは「フォートナイト」と海外の対戦ゲームの2本にとどまり、日本企業がすぐにアプリを提供する見込みはないという。
スマホ新法は、Appleなどが代替ストアを排除することを禁じて競争を促す制度として2025年12月に全面施行した。ただ、アプリ提供側は参加に慎重で、代替ストア市場の立ち上がりは鈍い。
課金時の手数料は、代替ストア経由ではEpicへの決済手数料が最大12%で、Appleが代替ストアに課す追加手数料5%を含めても最大17%となる。Appleの標準的なアプリストア経由の最大26%より低いが、コスト面の優位だけでは参入を促し切れていない。
Appleへの警戒と制度運用への影響
Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOは、日本企業が参加しない理由について、ゲーム企業がAppleからの報復を恐れていると主張する。代替ストアへの移行が進むほどAppleの取り分は減るため、今後Appleのアプリストア内で不利な扱いを受けることを懸念しているという。スマホ向けアプリはAppleのおすすめ掲載で売上高が伸びるとされる一方、その選定条件は公開されていない。モバイル・コンテンツ・フォーラムの岸原孝昌専務理事は、代替ストアへの参加でおすすめされなくなることを恐れる事業者もいると説明する。
実際には、代替ストア対応のための追加コストが手数料メリットを上回るとの声もある。リプロの中野竜太郎氏は、Appleが代替ストア上の課金関連データの報告をアプリ提供企業に求めており、開発企業の負担が重く参加しづらくなっていると指摘する。
Epic GamesはAndroid搭載スマートフォン向けには24年から代替ストアを展開しており、パソコン版を含めると掲載ゲームは6000本超に達する。これに対し、日本企業の提供がないiPhone向けではアプリ数の少なさが際立つ。
同社は、Appleが課す追加手数料や課金データ報告義務はスマホ新法に違反すると主張しており、スウィーニーCEOは今後、公正取引委員会に苦情を申し立てる考えを示す。Appleは、利用者のプライバシーとセキュリティーを守りながら開発企業の選択肢を増やす方針であり、活用を引き続き支援するとコメントしている。
当社の以前の記事では、Apple株(AAPL)が主要移動平均線を上回って推移する一方で、規制強化や米中政策の変化、原材料(メモリ)コスト上昇などが収益性とオペレーションの柔軟性に圧力をかけている点を整理しました。短期的には$267.50〜$273.50のレンジでの推移が想定され、上値を追うには追加の好材料が必要だと指摘しています。
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