NVIDIAのジェンスン・ファン最高経営責任者は15日に東京都内で、日本がロボティクスとフィジカルAIの成長局面で大きな機会を持つとの見方を示した。日本企業との提携発表を予告し、AIの基盤は各国が自国内で育成、運用する必要があるとの考えも打ち出している。
ハイライト
- NVIDIAは日本企業とのAI・ロボティクス分野で新提携を予定し、日本のAI基盤整備やフィジカルAI展開に積極姿勢を示した。
- Rapidusの先端半導体量産計画にNVIDIAファン氏が期待を表明し、同社は既に60社以上と商談を進行中。
- NVIDIAの中国向けAI半導体『H200』は米商務省の一部許可で輸出開始するも、本格供給はこれから段階的に進む見通し。
日本企業との提携構想と発言の焦点
日本経済新聞によると、ファン氏は東京都内で開いた技術者向けイベントで報道陣の取材に応じ、ロボティクスおよびフィジカルAIを巡って「非常に大きな発表」があると述べている。日本企業とのAI提携を予定しているとし、「日本のAIの始まりだ」と強調している。ファン氏の日本への公式訪問は2025年10月以来で、今回は自社イベントにサプライズで登壇した。AIがロボットなどを自律制御するフィジカルAIについて、日本にとっての好機だと期待感を示している。
あわせて、AIを自国内で開発、運用する「ソブリンAI」が世界で広がるなか、「国家の知能は国内で育成、強化、発展させなければならない。国内で構築しなければならない」と述べた。日本のAI基盤整備を後押しする発言として、半導体供給や計算基盤の投資拡大にも関心が向かいそうだ。
半導体事業の見通しと日本市場への波及
先端半導体の量産を目指すRapidusについて、ファン氏は将来の可能性に大いに期待していると語っている。Rapidusは顧客開拓を進めており、60社以上と交渉を進めている。中国向けのAI半導体「H200」を巡っては、米商務省高官が14日に少量の輸出開始に言及したことを受け、ファン氏は一部ライセンスを取得していると説明した。一方で、実際の出荷はそれほど始まっていないとし、供給の本格化にはなお段階があるとの認識を示している。
AI向け新型サーバー「Vera Rubin」については、技術的な問題があるのではないかとの見方を否定し、計画通りに進んでいると述べた。15日夕方には東京・秋葉原で開かれたNVIDIAとSEGAの共同イベントも訪れ、1990年代半ばにSEGAの出資がNVIDIAの経営危機を支えた経緯を改めて印象づけた。
当サイトの以前の記事では、NVIDIAがアジア向けAIチップ輸出に関するコンプライアンスを強化し、承認済み購入者リストの作成や迂回輸出防止策を進めている点を整理しました。あわせて、H200の中国向け出荷は当局の説明でも限定的で、短期的な収益リスクは小さい一方、テクニカル面では買われ過ぎシグナルから短期調整の可能性にも触れています。
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