日本、防衛生産基盤の新戦略策定へ、装備需要増と国際協力を重視

日本、防衛生産基盤の新戦略策定へ、装備需要増と国際協力を重視
防衛産業新戦略発表

日本政府は防衛装備品の需要拡大と安全保障環境の悪化を踏まえ、防衛産業の生産基盤を強化する新たな戦略づくりを進める。防衛省は安全保障関連3文書の改定にあわせて防衛生産・技術基盤戦略を策定し、長期化する有事でも必要な生産能力の確保を目指す。

ハイライト

  • 小泉進次郎防衛相は防衛生産・技術基盤戦略を新たに策定し、長期化する有事に備えて装備品生産力拡充を重視すると表明。
  • 日英伊は次期戦闘機共同開発GCAPで、政府間機関GIGOとエッジウィングが2027年末までの契約を7月に締結、本格開発を進行中。
  • 中国・ロシアの連携強化や日本周辺の軍事活動増加を背景に、日本は欧州との国際協力強化と安全保障戦略の見直しを強調。

ファンボローで示した戦略見直しの方向

日本経済新聞によると、小泉進次郎防衛相は20日、英国南部ファンボローで開かれた国際航空ショーで講演し、安全保障関連3文書の改定にあわせて防衛生産・技術基盤戦略をつくると表明した。長期化する有事でも必要な防衛装備品の生産能力を確保すると述べ、需要増を背景に生産力の拡充を後押しする考えを示した。

防衛省は2014年にも、防衛産業の強化策を盛り込んだ同名の戦略を策定している。今回の見直しは、装備品需要の増加に対応し、国内の生産体制を改めて強化する狙いがある。

小泉氏は装備品生産を巡る国際連携の重要性にも言及し、防衛産業はもはや一国だけで完結しないと強調した。欧州の同志国との協力が不可欠だとし、インド太平洋と欧州の安全保障は密接に関連しているとの認識も改めて示した。

GCAP協議と地域安全保障への波及

小泉氏は地域情勢について、中国による潜水艦発射弾道ミサイルの発射事例を挙げ、日本の安全保障環境が悪化していると指摘した。中国とロシアによる日本周辺での爆撃機の共同飛行を例示し、中ロの軍事連携が強化されているとも述べた。さらに、中ロ両軍が先週末に日本の排他的経済水域内で実弾射撃演習をしたことも明らかにした。

英国滞在中には日英伊防衛相会談を開き、次期戦闘機を共同開発するグローバル戦闘航空プログラム、GCAPについて協議する。講演では、GCAPは地域を超えた安全保障協力の新たなモデルとなり得ると語った。

日本、UK、イタリアは35年までの配備を目指して次期戦闘機を開発する。3カ国の政府間機関GIGOと、防衛大手の合弁会社エッジウィングは7月に27年末までの新たな契約を結んでおり、これを受けて本格的な開発を進める。

当社の以前の記事では、日本政府がカンボジア向けに政府安全保障能力強化支援(OSA)の新規案件を決定し、通信機材と警備艇を供与する方針を取り上げました。ASEAN向け支援の対象拡大やOSA予算の増額を通じて、FOIP構想に沿った地域の安全保障協力を強める狙いを整理しています。

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