日本銀行が2026年5月7日から6月9日に実施した第106回「生活意識に関するアンケート調査」で、景況感に対する家計の慎重な見方が改めて示された。有効回答2,031件のうち、現在の景況が良くなったとみる回答は5.8%にとどまり、今後1年間の改善を見込む回答も7.4%と低水準だった。
ハイライト
- 日本銀行が実施した調査で、62.5%の家計が現在の景況感悪化を認識し、改善を感じている層は限定的だった。
- 今後1年間で景気が良くなると予想する家計は7.4%にとどまり、経済回復への信頼感が弱い状態が続いている。
- 物価が大きく上昇すると見込む割合は40.5%で、日銀の2%物価安定目標の信頼は14.1%にとどまった。
2026年春調査で示された家計の認識
日本銀行の公表によると、今回の調査は20歳以上の日本在住者4,000人を対象に実施され、2,031人から有効回答を得た。回答では、現在の景況について62.5%が悪くなったと答えており、改善を実感する層は限定的だった。家計の暮らし向きでは、1年前と比べて良くなったとの回答が68.5%となった一方、景気全体への見方は弱い。先行きについても、今後1年間で景況が良くなるとみる回答は7.4%にとどまり、家計が経済環境の持ち直しに強い確信を持っていない状況がうかがえる。
物価見通しと金融政策への示唆
物価に関しては、40.5%が大きく上昇すると見込んでおり、わずか1.5%だけがやや下がると予想した。家計の期待では、物価下落よりも上昇継続が強く意識されている構図が続いている。こうした結果は、日銀が掲げる2%の物価安定目標を巡る受け止めにも影響している。日銀の目標達成能力に信認を示した回答は14.1%にとどまり、金融政策運営に対する家計の信頼感が十分に広がっていないことを示している。
当社の以前の記事では、厚生労働省の国民生活基礎調査をもとに、2024年の世帯平均所得が2年連続で増加し伸び率も大きかった一方で、物価上昇の影響で「生活が苦しい」と感じる世帯が増えている状況を整理しました。単身世帯の増加など世帯構造の変化も背景にあり、所得の伸びがあっても家計の体感が改善しにくい点が示唆されています。
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