三菱マテリアル、タングステン製品を大幅値上げ、中国規制で工具材料の調達逼迫

三菱マテリアル、タングステン製品を大幅値上げ、中国規制で工具材料の調達逼迫
タングステン大幅値上げ

中国の輸出規制でタングステンの供給が引き締まり、国内の工具材料市場で価格転嫁の動きが広がっている。三菱マテリアルは国内向けタングステン製品を6月1日受注分から引き上げ、製品によっては3倍超の値上げを実施する。

ハイライト

  • 三菱マテリアルは6月1日受注分から国内向けタングステン製品の価格を超硬工具向けで3倍以上、超硬ドリルで20%以上引き上げる。
  • 中国が2025年からタングステンを含む5種類のレアメタルで輸出規制を強化し、需給逼迫と原材料価格高騰が続いている。
  • 同業の住友電気工業も6月1日受注分から超硬工具類を最大6割以上値上げし、各社はリサイクル体制強化を急いでいる。

6月受注分から価格改定

日経が伝えたところによると、三菱マテリアルは4月28日、超硬工具などに使うタングステン製品の価格を引き上げると発表した。国内向け製品が対象で、6月1日の受注分から適用し、受注を制限する可能性もあるとしている。

値上げ幅は、超硬工具向けのタングステン部材で3倍以上、超硬ドリルなどで20%以上となる。原材料費の高騰について、同社は自助努力だけで解決することが難しいとしている。

工具・電子部材向けに波及

タングステンはダイヤモンドに次ぐ硬度と耐摩耗性を持ち、超硬工具のほか、電子機器部材や半導体など幅広い用途で使われる。供給面では、中国が2025年にタングステンを含む5種類のレアメタルを対象に輸出規制をかけており、需給の逼迫が続いている。

同業では住友電気工業も、6月1日受注分から超硬工具類を最大6割以上値上げすると発表している。三菱マテリアルをはじめ各社は、中国依存の引き下げに向けてスクラップ回収網の強化などを進め、リサイクル能力の引き上げを急いでいる。

当社の以前の記事では、日本政府が金属やプラスチックの再資源化を軸に、2030年までに官民で約1兆円を投じて循環経済を構築する計画を取り上げました。海外資源への依存低減と経済安全保障の強化を狙い、希土類磁石の再生材比率目標や、PETボトルなどでの再生材利用の義務化方針も示されています。

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