日本航空は2027年3月期の連結業績見通しを据え置き、売上収益の増加を見込む一方で純利益は減益となる見通しを示した。あわせて航空機投資に充てるため、資本認定を受ける社債型種類株を2000億円発行し、財務健全性と希薄化への配慮を両立させる。
ハイライト
- JALは2027年3月期の純利益を前年同期比20%減の1100億円と予想し、売上収益は4%増の2兆950億円を見込む。
- JALは社債型種類株を2000億円発行し資本性を確保、航空機投資資金を調達、株主希薄化リスクを軽減する計画。
- 2026年3月期決算で純利益は29%増の1376億円となり、北米ビジネス需要とアジア訪日需要が業績を牽引した。
業績見通しと資金調達の内容
日本経済新聞によると、JALが4月30日に発表した2027年3月期の連結業績見通しは、3月2日に公表した従来予想を維持した。売上高にあたる売上収益は前期比4%増の2兆950億円、純利益は20%減の1100億円を見込む。純利益は市場予想平均のQUICKコンセンサス853億円を上回る水準となる。
同社は同日、社債と株式の性格を併せ持つ社債型種類株を2000億円発行すると発表した。会計上は資本に認定されるため、既存株主の希薄化や財務健全性に配慮しながら資金を調達できる。JALにとって同商品の発行は初めてで、調達資金は航空機投資に充てる。
申込単位は100株、発行価格は1株1万円とする。払込期日は条件決定日に応じて6月3日から5日までのいずれかとなり、野村証券など3社が引き受ける。発行から5年後以降は金銭対価による取得が可能で、2032年3月末までは固定配当とする。
前期実績と航空需要の支え
同日公表した2026年3月期の連結決算では、純利益が前の期比29%増の1376億円となった。売上収益は9%増の2兆125億円、EBITは26%増の2180億円だった。業績を支えたのは北米向けのビジネス需要の堅調さで、国際線の旅客数は5.6%増の800万8848人となった。アジアからの訪日需要も取り込み、空運需要の回復が収益拡大につながった一方、次期は投資負担などを背景に利益水準の鈍化を見込む形となる。
当社の以前の記事では、商船三井が2027年3月期に連結純利益の減益見通しを示した点を取り上げました。中東情勢に伴う航路制約や燃料費の上昇、のれん償却負担などが自動車船・ケミカル船事業の採算を圧迫し、市場予想を下回る計画となったことを整理しています。
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