東京市場、円相場が介入観測で155円台に上昇
ゴールデンウイーク中で取引が薄くなりやすい東京外国為替市場では、円相場が対U.S.ドルで急伸し、一時155円台半ばを付けている。前夜に約5円の円高が進んだ流れを引き継ぎ、市場では当局の為替介入観測が引き続き警戒材料になっている。
ハイライト
- 円相場は政府・日銀による円買い介入観測を受け1日午後に1ドル=160円台後半から155円台半ばまで急騰した。
- 新発10年物国債利回りは円高進行と債券買い戻しで前日比0.015ポイント低い2.500%で終値をつけた。
- 日経平均株価は好調な日米決算とテクノロジー株高で前日比228円20銭高の5万9513円12銭まで上昇した。
為替急変の背景と当局対応
Japan Today Businessによると、円相場は1日午後、対U.S.ドルで午後前半の157円台前半から上昇幅を広げ、午後4時前には一時1ドル=155円50銭まで買われている。その後は156円台半ばにやや押し戻され、午後5時時点では1ドル=156円61-63銭と、前日の東京市場終盤の160円13-15銭から大きく円高方向に振れている。
市場では、前夜に上値を試していたドルに対し、円買いが急速に強まったことから、政府・日銀による円買い介入の可能性が意識されている。関係者に近い筋は、日本当局が前夜に円買い介入を実施し、円相場を160円台後半から155円台へ押し上げたとしている。
上田東短フォレックスの酒井祐三事業企画部長は、三村淳財務官が1日に介入の可能性をにじませた発言に触れ、「きょうは介入しないと市場が考えたタイミングで実施された可能性がある」との見方を示している。一方で、薄商いのなかで大口のドル売り・円買い注文が相場を155円台へ押し上げた可能性もあると指摘している。
三村財務官は同日早い時間帯、当局が市場介入したかどうかについてコメントを避けている。ユーロは午後5時時点で1ユーロ=1.1734-1735ドル、183円77-81銭で推移している。
株式市場と債券市場への波及
円高進行を受けて、指標となる新発10年物国債利回りの終値は前日比0.015ポイント低い2.500%となっている。為替の円高を背景に債券が買い戻され、利回りは低下している。東京株式市場では、日米企業の好調な決算や直近の下落後の買い戻しが投資家心理を支え、日経平均株価は前日比228円20銭高の5万9513円12銭で取引を終えている。TOPIXも1.52ポイント高の3728.73と小幅に上昇している。
プライム市場では空運、卸売、陸運株の上げが目立っている。朝方は円急騰と原油高が重荷となり、TOPIXや日経平均採用銘柄の多くが下落したが、Donald Trump U.S.大統領がイランの和平交渉への対応を見極める考えを示したことで、WTI原油先物の上昇が和らいでいる。
また、Wall Streetでのハイテク株高を受けて東京市場でも主力テクノロジー株が買われ、日経平均はプラス圏を維持している。三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは、商社株の決算発表が午後も続いたことが相場の支えになったとしている。一方で、連休前の持ち高調整が引けにかけて重荷となり、上値は抑えられている。
当社の以前の記事では、大型連休で市場参加者が減る中、政府・日銀が4月30日に円買い・ドル売りの為替介入を実施し、ドル円が160円台後半から155円台へ急伸した流れをまとめました。あわせて、1日夕方にも円高が進む局面で三村淳財務官が介入の有無への言及を避け、市場の変動が大きくなりやすい連休中は警戒が続く点を解説しています。
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