中東情勢の緊迫で輸入調達に不透明感が残るなか、日本のナフサ供給は国内設備の定期修理が重なり一時的に弱含んでいる。経済産業省は7月をめどに国内生産が例年並みに戻るとみており、代替輸入の拡大とあわせて供給不安の緩和を目指している。
ハイライト
- 赤沢亮正経済産業相は定期修理の終了により、国内ナフサ生産が7月に例年並みに回復すると明言。
- 4月のナフサ生産量は前年同月比22.8%減、輸入量は47%減と大幅減少し、調達リスクが高まった。
- 政府はナフサの輸入多様化と国内生産回復を進め、石油化学産業の原料供給改善を7月以降に見込む。
定期修理の収束と7月の供給見通し
日本経済新聞によると、赤沢亮正経済産業相は2日の閣議後記者会見で、ナフサの国内生産について、設備の定期修理の集中期間が終わる7月をめどに例年並みに戻るとの見通しを示した。足元の生産減少は設備要因が中心で、需給の基調が急変したわけではないとの認識をにじませた。
中東混迷前は、国内供給に占めるナフサの国産比率は4割だった。残る6割は輸入で賄っており、海外調達の安定性が石化原料の供給に直結する構造となっている。
4月の石油統計速報では、ナフサ生産量が前年同月比22.8%減となった。赤沢経産相は、7月ごろまで定期修理が続くことが生産低下の要因だと説明している。
輸入減少が示す石化原料調達の課題
財務省の貿易統計によると、最新データとなる4月のナフサ輸入量は前年同月比47%減った。従来は輸入の約7割を中東に依存していたため、地域情勢の悪化がそのまま日本の原料調達リスクを高めやすい構図にある。政府は代替輸入の確保に力を入れ、供給不安の緩和を進めている。国内生産の回復が計画通り進めば、輸入多様化とあわせて石油化学産業の原料調達は7月以降に持ち直す可能性がある。
会見では、政府・与党が検討する食料品の消費税減税についても質問が出たが、赤沢経産相は一閣僚の立場で決定的な発言は難しいと述べた。経済産業省は、減税を実施する場合に必要となるレジシステム改修について、所要期間を含めた情報収集を進めている。
当サイトの以前の記事では、ホルムズ海峡の事実上の封鎖を背景に、4月の石油系ナフサ輸入が前年同月比47.0%減と急減し、中東依存の高さが調達リスクを増幅させている点を整理しました。その一方で、U.S.など中東以外からの輸入が増え、政府が代替調達ルートの確保を進めて供給維持を図っていることも伝えています。
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