マレリの経営再建に伴う資産整理が進むなか、日産自動車は同社から日産向け生産設備を引き受ける方向で協議している。対象には工場内の専用ラインで供給される運転席周辺のコックピットモジュール関連設備が含まれるもようで、合意の行方はなお不透明だ。
ハイライト
- 日産はマレリホールディングスと運転席周辺部品の生産設備取得について協議中で、日産向け専用ラインが主な対象。
- マレリは日産への資産売却に加え、欧州事業の一部をステランティスに譲渡する選択肢も並行して検討中。
- マレリは2025年6月に米国チャプター11申請し、資産売却協議は外資連合SVP主導の再建計画の一環となる見通し。
日産向け設備の取得協議
日本経済新聞によると、日産は部品大手マレリホールディングスから生産設備を取得する方向で同社と協議している。検討対象は、マレリが日産向け取引で使ってきた関連資産で、運転席周辺部品を供給する設備が中心とみられる。
マレリは日産系サプライヤーの旧カルソニックカンセイを母体の一つとし、日産向けの取引比率が高い。日産の工場内には、運転席周辺の「コックピットモジュール」を供給するための専用ラインが設けられており、こうした設備が取得対象になっているようだ。
一方で、マレリは日産への売却以外にも複数の選択肢を検討しているとみられる。欧州などで手掛ける事業の一部については、欧州ステランティスへの譲渡も協議しているもようで、日産との交渉が最終合意に至るかは見通せない。
経営再建と部品業界への影響
マレリは2025年6月、日本の民事再生法に相当するU.S.連邦破産法第11条、チャプター11の適用を申請した。主要取引先の日産やステランティスが経営不振に陥るなか、収益力の立て直しが急務となっており、資産整理を進めている。同社は旧カルソニックカンセイとイタリアの旧マニエッティ・マレリが2019年に統合して発足した。2025年からは米ファンドのStrategic Value Partners, SVPなどの外資連合がスポンサーとなっており、今回の資産売却協議は再建計画の一環として、自動車部品の供給体制や完成車メーカーとの関係見直しにつながる可能性がある。
当サイトでは以前、日本政府がAIや半導体など戦略17分野で2040年度までに官民で370兆円超を投じる投資ロードマップを公表した点をまとめました。フィジカルAIや自動運転などへの重点投資を通じて、国内の設備投資や成長率を押し上げる狙いが示されており、産業政策による供給網・生産体制の強化がテーマとなっています。
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