日本政府は、AIや半導体を含む戦略17分野で、2040年度までに官民総額370兆円超を投じる計画を公表した。政府試算では、他分野を含む2040年度の国内民間設備投資は現行目標の200兆円を上回る230兆円超に達する可能性がある。
ハイライト
- 日本政府は官民で戦略17分野に370兆円超を投資するロードマップを公表、内訳は未公表。
- 民間投資活性化シナリオでは2040年度に国内民間設備投資が230兆円超、名目GDPは1100兆円に近づくと試算。
- AI活用ロボット(フィジカルAI)に10.5兆円投資し、経済波及効果を144.4兆円と想定、自動運転技術や洋上風力なども重点。
官民投資ロードマップの全体像
日本経済新聞によると、政府は24日に首相官邸で開いた経済財政諮問会議と日本成長戦略会議の合同会議で、戦略17分野を対象とする官民投資ロードマップを公表した。高市早苗首相は、各国が財政支出を伴う産業政策を進めていることに触れ、日本でも国が前面に出て国内投資を強力に後押しする考えを示した。ロードマップでは、優先支援する62項目の製品・技術について、重点分野や投資内容、投資額、経済波及効果を整理した。一方で、370兆円超の投資総額について官民の内訳は明らかにしていない。
政府はあわせて経済・財政への影響も試算した。民間投資が最も強く誘発されるケースでは、2040年度にかけて実質GDP成長率が1%台後半、名目GDP成長率が3%台半ばで推移し、国内民間設備投資は230兆円超、名目GDPは1100兆円に近づくと見込む。技術や市場の不確実性を織り込んだケースでは、2040年度の国内民間設備投資は220兆円程度、名目GDPはおよそ1040兆円となる見通しだ。
重点分野の投資額と産業への影響
個別分野では、AIを活用してロボットなどを自律的に動かすフィジカルAIに、2040年度までに官民で10.5兆円を投資する計画だ。モーター、センサー、蓄電池など主要部品でも競争力確保を目指し、経済波及効果は144.4兆円を想定している。自動運転技術には2040年度までに8.2兆円を投じる見通しで、U.S.や中国が先行する分野で巻き返しを狙う。海底ケーブルには2.4兆円、洋上風力には5.1兆円の官民投資を見込む。
一方、民間投資が伸びない現状投影ケースでは、2040年度の国内民間設備投資は170兆円程度、名目GDPは約900兆円にとどまる。産業政策の成果にはばらつきが生じる可能性があるため、政府高官は官民投資の進捗を四半期ごとに確認し、状況に応じて行程表を見直して実効性を高めるとしている。
当サイトでは以前、自民党のロボット議員連盟が国内でのAIロボット量産と導入拡大に向けた提言を政府に示したことを取り上げました。2026年度から5年で30万台超の導入目標に加え、機能高度化を支える官民共同データファウンドリー創設や補助金・優先採用などの支援策を求め、U.S.や中国に対抗する投資と量産体制の必要性を整理しています。
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