三井化学など3社、ポリオレフィン国内統合を開始、2027年に製造機能集約
国内化学業界で再編機運が高まるなか、三井化学、出光興産、住友化学の3社は、汎用樹脂ポリオレフィン事業の国内統合を始める。まず販売機能を一本化し、2027年4月をめどに製造機能も集約して、2030年までに年間80億円の営業増益効果を見込む。
ハイライト
- 三井化学、出光興産、住友化学は7月1日からポリオレフィン国内事業統合を開始し、2027年4月に製造機能を集約する。
- プライムポリマーに住友化学の国内ポリオレフィン事業を組み込み、統合後の出資比率は三井化学52%、出光興産28%、住友化学20%となる。
- 生産ラインの停止・集約により、3社は2030年までに年間80億円の営業利益増を見込む。
販売統合と出資見直しの概要
日本経済新聞によると、三井化学は7月1日、出光興産と住友化学の3社で汎用樹脂ポリオレフィンの国内事業の統合作業を始めたと発表した。第1弾として3社の販売機能を統合し、その後は2027年4月をめどに製造機能も集約して事業効率を高める。
統合の受け皿となるのは、三井化学が65%、出光興産が35%を出資していたプライムポリマー(東京・中央)で、ここに住友化学の国内ポリオレフィン事業を組み込む。統合後の出資比率は三井化学52%、出光興産28%、住友化学20%となる。
ポリオレフィンは合成樹脂の一種で、食品包装材向けのポリエチレンや自動車部品向けのポリプロピレンが代表例だ。両製品で国内の合成樹脂生産の4〜5割を占めており、3社の再編は基礎素材分野の供給体制に影響する規模となる。
化学業界再編と収益改善の狙い
3社は今後、生産ラインの停止や集約を進め、2030年までに営業利益で年間80億円の増益効果を見込む。国内需要の伸び悩みに加え、中国での設備増強による競争環境の変化が、効率化を急ぐ背景にある。ポリオレフィン事業を巡る大規模な再編は、三井化学と出光興産の事業統合で2005年にプライムポリマーが発足して以来、21年ぶりとなる。国内化学業界では石油化学事業の見直しが広がっており、三井化学や三菱ケミカルグループも再編をにらんだ分社化の検討を打ち出している。
原油高と中東情勢の緊張が物価と産業コストを押し上げ、ポリエチレンなど石油化学品の価格にも波及している点を、当社の以前の記事で整理しました。原油の中東依存度の高さや代替調達に伴うコスト増を背景に、供給網維持や産業構造の転換が課題となり、石油化学分野でも設備集約・再編や新技術投資の必要性が改めて意識されています。
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