アスクル、サイバー攻撃響き26年5月期は最終赤字221億円

アスクル、サイバー攻撃響き26年5月期は最終赤字221億円
アスクル最終赤字転落

アスクルは2026年5月期に大幅な減収減益となり、最終損益が221億円の赤字へ転落した。2025年10月のランサムウエア感染による受発注停止に加え、医療系子会社の減損や円安の影響が重なり、回復にはなお時間がかかる見通しだ。

ハイライト

  • アスクルは2026年5月期の連結最終損益が221億円の赤字となり、売上高は前期比17%減の4001億円と大幅に悪化。
  • ランサムウエア攻撃によるサービス停止と医療系子会社の48億円減損で、ASKUL事業売上高が21%減の2829億円、営業損益も174億円赤字に転落。
  • 会社は2027年5月期に売上高22%増の4900億円・最終損益40億円黒字を見込みつつ、広告・セキュリティ投資で利益回復は依然鈍い見通し。

決算悪化の要因と業績の内訳

日本経済新聞によると、アスクルが3日に発表した2026年5月期の連結決算では、前期の90億円の黒字から一転して最終赤字となった。25年10月にランサムウエアに感染し、法人向け通販の「ASKUL」など3サイトで受発注を停止したことが業績を大きく押し下げた。

2026年5月期の売上高は前の期比17%減の4001億円だった。サービス停止の影響でASKUL事業の売上高は21%減の2829億円に落ち込み、営業損益も174億円の赤字と、前期の140億円の黒字から悪化した。

加えて、2023年に買収した医療系販売子会社で48億円の減損損失を計上したことも収益を圧迫した。円安による利益悪化も重なり、2026年1月にかけて3サイトを順次再開した後も、1〜4月のオリジナル商品値引き販売で購入単価と売上高総利益率が下がった。

27年5月期の回復見通しと追加投資

会社は2027年5月期の連結最終損益が40億円の黒字に転換すると見込む。eコマース事業では、ASKULや個人向け通販の「ロハコ」の持ち直しにより、部門営業損益が前期の162億円の赤字から70億円の黒字になる想定だ。

2027年5月期の連結売上高は前期比22%増の4900億円、営業損益は70億円の黒字を予想する。ただ、最終利益はサイバー攻撃前の2025年5月期実績90億円の半分以下にとどまり、eコマース事業の部門営業利益や全社営業利益も25年5月期実績を大きく下回る。

利益回復が鈍い背景には、ブランドイメージの回復に向けた広告宣伝費や販促費の積み増しがある。サイバー攻撃対策として、セキュリティーや人工知能(AI)関連投資も盛り込み、2029年5月期を最終年度とする中期経営計画は据え置く。

当社の以前の記事では、ServiceNow(NOW)の株価が短期的に上昇した背景として、2026年第2四半期決算発表(7月22日)への期待と、AccentureとのAI主導型サイバーセキュリティ領域での協業が投資家心理を支えた点を整理しました。テクニカル面では買いの勢いが強い一方、長期のレジスタンスや過熱感から反転リスクにも注意が必要だと指摘しています。

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