生成AIを使う検索サービスでニュースコンテンツの無断利用懸念が強まるなか、公正取引委員会は報道機関や利用者への調査を通じて競争上の問題の把握を進める。2025年12月から続く独占禁止法上の検証の一環で、AI検索事業者とメディアの契約関係や利用拒否の手段も確認する。
ハイライト
- 公正取引委員会は新聞・放送・雑誌約370社にアンケートを実施し、AI検索サービスによるニュース無断利用の対応状況を調査開始。
- Google、Microsoft、Anthropic、LINEヤフーなどAI検索事業者にも報告を求め、競争上の問題が確認されれば是正要求を検討中。
- 英国は2024年6月にメディアのコンテンツ利用拒否権を認める規制を発表し、公正取引委員会は海外当局と連携しつつ国内規制提言を目指す方針。
調査の対象と確認項目
日本経済新聞によると、公正取引委員会は8日、新聞社やテレビ・ラジオの放送事業者、雑誌編集社など約370社に協力依頼を送り、アンケートを実施する。調査では、AI検索を提供する事業者との契約の有無に加え、ニュースコンテンツの無断利用を拒否するために各社がどのような対応策を取っているかを聞く。
一般消費者に対しても、ニュース情報をどの経路で得ているかを尋ねる方針だ。あわせて、AI検索サービスを提供する事業者にも別途報告を求め、競争上の問題の有無を多面的に確認する。
公取委は2025年12月に調査を始めており、Google、Microsoft、Anthropic、LINEヤフーなどを念頭に検証を進める。問題が見つかった場合には是正を求めるとしている。
規制対応と業界への波及
岩成博夫事務総長は8日の記者会見で、課題の解決に向けた実効的な提言を目指すと述べる。AI検索によるニュース利用が広がるなかで、メディア側の交渉力やコンテンツ管理の在り方が競争政策の論点になっている。海外では規制整備も進む。英国の規制当局は6月、メディアが自社コンテンツの利用を拒否できる規制を設けると発表しており、公取委も海外当局と連携しながら調査を進める考えを示している。
当社の以前の記事では、政府が人口減少への対応も視野に、医療・交通・行政手続きなど幅広い分野でAIとデジタル技術の活用を柱とする2026年の基本方針を決定した点を整理しました。会議体の改組や法制度・指針の見直しを通じて、行政効率と国民サービスの向上を図るという位置づけで、医療の可視化やレベル4自動運転の先行事業など具体策にも触れています。
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