日産自動車、赤字縮小で2027年3月期の黒字転換を見込む

日産自動車、赤字縮小で2027年3月期の黒字転換を見込む
日産、黒字転換目指す

米国の関税やインフレ、中国勢を含む競争激化が重荷となるなか、日産自動車は2026年3月期の最終赤字を縮小し、収益立て直しを進めている。会社は今後の新型車投入とコスト削減を追い風に、2027年3月期の黒字復帰を見込んでいる。

ハイライト

  • 日産自動車の2026年3月期最終損益は5330億円の赤字となり、前期の6709億円の赤字から改善した。
  • 2027年3月期には200億円の最終黒字転換を見込み、今期はモデル投入を背景に業績改善を予想している。
  • 人員数千人規模の削減と本社ビル売却を進める中、日産株は過去1年で荒い値動きの末に4%高で引けた。

通期実績と再建計画の進展

Japan Today Businessが報じたところによると、横浜市に本社を置く日産自動車の2026年3月期の最終損益は5330億円の赤字となったが、前期の6709億円の赤字からは改善した。通期売上高は5%減の12兆円となり、1-3月期の最終赤字も2829億円と、前年同期の6760億円の赤字から縮小した。

1-3月期の売上高は約2%減の3兆4300億円だった。Ivan Espinosa最高経営責任者は、日産が着実に進展し、回復の明確な兆しが見えているとし、規律あるコスト管理と商品投入の迅速化で販売と収益性を高める方針を示している。

会社は、営業利益が想定を上回ったと説明し、今後のモデル投入を背景に今期の業績改善を見込んでいる。2026年3月期に世界で315万台を販売した日産は、2027年3月期に200億円の最終黒字へ戻る見通しを示した。

雇用削減と業界競争の圧力

一方で、経営再建の道のりはなお厳しい。日産の財務内容はここ数年で最も厳しい水準にあり、同社は数千人規模の人員削減を進めるほか、本社ビルも売却している。

日本の自動車各社は、アジア市場で存在感を強める中国の新興メーカーとの競争に直面している。日産は、経営不振に苦しむHonda Motor Co.との事業統合協議が近年進んだものの、協議は決裂し、今後は限定的な提携の可能性が残るにとどまる。

株式市場では、過去1年に値動きの荒い展開が続いていた日産株が4%高で取引を終えた。

当社の以前の記事では、ホンダを含む主要自動車メーカーの決算が出そろう中で、自動車株が「出遅れ」から反転する条件が市場テーマになっている点を整理しました。AI・半導体関連に比べて注目度が低い状況下でも、EVを含む成長戦略の修正・再構築と、収益の底堅さをどう示せるかが株価見直しの鍵になる、という視点でした。

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