金融庁、金融商品取引法改正案でパブリックコメント開始
金融庁は、金融商品取引法第二条に規定する定義に関する内閣府令等の一部改正案を公表し、意見募集を始める。改正案には、グループ企業によるデジタル社債勧誘規制の緩和や、海外ベンチャーファンド連携に関する投資運用規制の見直しが盛り込まれる。
ハイライト
- 金融庁は金融商品取引法改正案で、社債発行企業のグループ企業によるデジタル社債勧誘の一部を規制対象から除外へ方針転換。
- 国内ベンチャーファンドが海外ベンチャーファンドに出資する際の規制要件を緩和し、外国ファンド特例利用条件も見直す。
- 記名のない預託証券の有価証券性を明確化し、関連書類様式等の規定整備を実施予定で市場実務効率化を狙う。
改正案の対象と制度見直し
金融庁の公表によると、今回の改正案は資金調達やスタートアップ支援に関わる金融規制の一部を見直す内容となる。社債発行企業のグループ企業によるデジタル社債などの勧誘については、発行企業の勧誘と同視できる場合に限り、金融商品取引業の規制対象から除外する方向だ。
あわせて、国内スタートアップの海外進出を促す観点から、国内ベンチャーファンドが海外ベンチャーファンドに出資する場合の規制要件も緩和する。海外ベンチャーファンドに関する投資運用規制の適用除外、いわゆる外国ファンド特例について、利用しやすくするための条件見直しが盛り込まれる。
さらに、券面が発行されない預託証券についても、表示されるべき権利が有価証券であることを明確にする。有価証券届出書の様式に関する記載上の注意についても、必要な規定整備を行うとしている。
市場実務への影響と今後の手続き
今回の見直しは、企業グループ内での資金調達実務の効率化や、国内スタートアップの海外投資ネットワーク活用を後押しする可能性がある。デジタル社債や国際的なベンチャー投資の制度面を調整することで、発行体や運用業者の実務負担に影響を与える公算が大きい。金融庁は、パブリックコメントの終了後に所要の手続きを経て、改正内閣府令を公布、施行する予定としている。具体的な改正内容は、別紙1から別紙4で示している。
当サイトの以前の記事では、日本政府が2040年度までに掲げる370兆円規模の官民投資計画について、民間投資を十分に促せるか慎重な見方が広がっている点を整理しました。金利上昇によるクラウディングアウトや政府支出の不透明さ、人手不足などがリスクとして挙げられ、投資の実効性には制度面を含む環境整備と民間主導の重要性が指摘されています。
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