日産、HV・EV中核車投入で車種集約を推進

日産、HV・EV中核車投入で車種集約を推進
日産の新成長戦略

日産自動車が14日に示した長期ビジョンによると、同社は新型のHVとEVを成長回帰の柱に据え、収益性の低い車種の整理と次世代車の投入を同時に進める。販売減が続くなか、コスト削減に一定のめどが立ったとして、商品戦略を立て直し、地域ごとの販売拡大と1台当たりの採算改善を狙う。

ハイライト

  • 日産は2026年後半にeパワー搭載SUV「エクストレイル」をU.S.とカナダ、ジュークEVを2026年度末までに欧州で投入予定。
  • モデル数を現状56から2割減の45まで集約し、HVやEVの高利益率モデルと販売効率向上を目指す方針を示した。
  • 2030年度日本販売目標を2024年度比19%増の年間55万台、中国とU.S.で各100万台(中国43%増、U.S.7%増)に設定。

新型車投入と商品構成の見直し

今回公開したのは、独自のHV技術「eパワー」を載せたSUV「エクストレイル」と、SUV「ジューク」のEVである。エクストレイルは2026年後半にU.S.とカナダで投入し、ジュークは2026年度末までに欧州で販売する計画だ。日産は新車不足が販売の重荷になっているとみており、主力モデルの更新で需要の掘り起こしを急ぐ。

あわせて、現状56あるモデル数を2割減の45モデルまで絞り込む方針も打ち出した。低収益車種は段階的に終売し、利益率の高いモデルにHVやEVの選択肢を広げることで、商品群全体の採算性を高める考えだ。車種を集約しながら電動化を進めることで、開発と販売の効率化も狙う。

日本、中国、U.S.で販売目標を設定

日本ではコンパクト車などを増やし、2030年度までに年間販売55万台を目指す。これは2024年度比で19%増にあたる。中国とU.S.ではそれぞれ年間100万台の販売目標を掲げ、2024年度比で中国は43%、U.S.は7%の上積みを見込む。

地域別に需要の大きい車種を厚くすることで、販売台数の回復だけでなく収益改善にもつなげる構えだ。とくに海外ではSUVと電動車の組み合わせが成長の軸になる。各市場の競争が激しいなかでも、売れ筋への資源集中を進める姿勢が鮮明になっている。

AI機能拡充で次世代車戦略を加速

日産は将来的に全モデルの9割へ、自動運転などのAI機能を導入する方針も示した。まずは2026年夏に発売する大型ミニバン「エルグランド」に、AIを活用して市街地でも手放し運転できる機能を2027年度末までに導入する計画だ。電動化に加えて知能化を進めることで、商品競争力の底上げを図る。

自動車業界では電動化だけで差別化しにくくなっており、運転支援やソフトウエア機能の充実が収益源として重要になっている。日産にとっては、新車攻勢とAI機能の拡大を組み合わせることが、再成長戦略の実効性を左右する。今回の長期ビジョンは、コスト削減局面から成長投資局面へ軸足を移す転換点となる。

当社では以前、ソフトバンクが設立した「日本AI基盤モデル開発」を巡り、NECやホンダなど8社が資本参加し、フィジカルAI向けの国産基盤モデル構築を目指す動きを報じました。2025年に旧工場施設をデータセンターへ転用して最先端GPUを導入し、NEDOの支援事業への応募も視野に入れながら、国内でのデータ処理と機微情報の管理を重視する構図を整理しています。

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