日韓、次官級安保協議を定例化へ、エネルギー・供給網連携の拡大が課題

日韓、次官級安保協議を定例化へ、エネルギー・供給網連携の拡大が課題
日韓安保連携拡大

日本と韓国はソウルで初の外務・防衛担当の次官級協議を開き、安全保障分野での戦略連携を一段と深める局面に入っている。ホルムズ海峡を巡る緊張や東アジアの不安定化を背景に、日米韓協力の強化に加え、経済安保や先端技術分野まで連携範囲が広がっている。

ハイライト

  • 日本と韓国は外務・防衛担当の次官級2プラス2協議をソウルで初開催し、今後の定例化と日米韓安保協力強化で一致。
  • 日韓間ではACSAや防衛装備品協定が未締結で、制度面の整備と中朝軍事的脅威対応のための機動的連携が今後の課題。
  • 中東情勢の不安定化でエネルギー供給リスクが高まる中、日韓はエネルギー・重要物資供給網連携の拡大が安全保障強化の鍵。

次官級2プラス2の位置づけ

日本経済新聞の社説では、日韓両政府が外務・防衛担当の次官級協議、いわゆる2プラス2をソウルで初開催したことについて、両国が高いレベルで戦略的に連携する意義は大きいと論じている。協議の格上げは高市早苗首相と李在明大統領の判断に基づき、定期開催や日米韓3カ国の安全保障協力の強化でも一致したとしている。

論説は、民主主義や法の支配といった価値を共有する隣国同士が、U.S.政権との向き合い方でも共通の課題を抱えるなかで協調を強める必要があると指摘する。対象領域は朝鮮半島からインド太平洋に及び、経済安全保障、AI、無人システム、宇宙、サイバーなどでも協力の可能性を探っている。

地域安定と制度整備の課題

一方で、厳しい安全保障環境を踏まえると、現状の協力はなお不十分だとの見方も示している。日本は英国やドイツ、インド、インドネシア、フィリピン、オーストラリアなどとは閣僚級の2プラス2を実施しているのに対し、韓国とは物品役務相互提供協定、ACSAや、防衛装備品・技術移転協定を結んでいない。

社説は、中朝の軍事的脅威に対応する日米韓の機動的な連携に向け、こうした制度面の検討が必要だとみている。その一方で、韓国国内には歴史問題や中朝との融和を重視する勢力もあり、李政権下でも対日安保協力の進展は段階的になる可能性があるとした。

足元では中東情勢の不安定化が長引き、日韓のエネルギー供給リスクが増している。こうした環境下では、エネルギーや重要物資の供給網を含む幅広い協力を積み上げることが、さらなる安全保障協力の土台になるとしている。

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