経産省、ガソリン補助3月分に1800億円支出、基金残高は4月末9800億円
中東情勢の混迷を受けて再開した燃料価格抑制策で、政府の補助金支出が膨らんでいる。経済産業省は3月分の支出額が約1800億円に達し、原資となる基金残高が4月末時点で約9800億円になったと明らかにした。
ハイライト
- 経産省は3月分のガソリン補助金1,800億円を支出し、4月末の基金残高は9,800億円と公表。
- 2025年度予算の予備費8,000億円を基金に繰り入れたが、民間試算では6月に基金が枯渇する可能性がある。
- 補助継続余力の限界観測により、石油元売り各社の販売環境や価格形成に影響が及ぶ見通し。
補助再開後の支出額と基金の現状
日経の報道によると、政府は石油元売り各社のガソリンなどの販売実績に基づき、翌月に補助金を支給している。3月分の補助は4月に支払っており、経産省は今回、4月末時点の基金残高を公表した。
補助は中東混迷を受けて3月19日に再開している。制度では、レギュラーガソリンの小売価格の全国平均を1リットルあたり170円程度に抑えるため、その水準を上回る分を元売り会社に支払う仕組みとなっている。
財源の持続性とエネルギー業界への影響
財源には既存の基金残高に加え、2025年度予算の予備費から8000億円を繰り入れている。ただ、民間試算では、5月中に支払う4月分の補助まで織り込むと、6月には基金が枯渇するとの見方が出ている。補助制度の継続余力が限られるとの観測は、石油元売り各社の販売環境や価格形成にも影響を及ぼし得る。政府としては家計負担と燃料高対策を維持する一方で、追加財源の確保や制度の出口戦略が今後の焦点になる。
当社の以前の記事では、中東情勢の悪化で原油供給の混乱リスクが高まるなか、日本政府がUAEに日本向け原油の安定供給拡大や産油国共同備蓄の増量を要請し、確約を得た動きを整理しました。UAE産原油が日本の輸入の大きな比率を占める点を踏まえ、供給量の確保と国内備蓄の積み増しがエネルギー安全保障の下支えになる一方、調達先の分散など中長期の課題も示しています。
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