日本株市場、小型株物色でリサイクル関連と隠れ防衛株に関心

日本株市場、小型株物色でリサイクル関連と隠れ防衛株に関心
注目集まる小型株

日経平均株価が最高値を更新するなかでも、日本株市場ではAI・半導体の大型株に資金が偏り、小型の割安成長株には弱い値動きが続いている。そうした相場環境の中で、個人投資家の間では再生エネルギーや資源循環、防衛需要の広がりを映す銘柄群に注目が集まっている。

ハイライト

  • TOPIX小型割安成長株は下落基調が続く中、ウエストホールディングスやダイセキなど循環型・再生エネルギー銘柄に資金が向かっている。
  • プログリットは2026年8月期第2四半期決算と同時に最大2億円の自社株買いを発表し株価が一時上昇、銘柄ごとに需給が分かれる状況。
  • 政府が4月21日、防衛装備品輸出規制(5類型)撤廃を決定し、三菱重工業やIHI、業績急伸の多摩川ホールディングスなど防衛関連銘柄への物色が拡大。

個人投資家が挙げる有望テーマ

日経マネーによると、kenmoさんとDAIBOUCHOUさんは、日経平均の上昇が市場全体の恩恵に直結していないとみており、AI・半導体関連以外の投資先を探っている。TOPIXの上昇は日経平均ほど強くなく、特に小型の割安成長株は下落基調が続いているとの見方を示した。

DAIBOUCHOUさんは、太陽光発電を手掛けるウエストホールディングスに注目している。原油不足への懸念が続くなかで再生可能エネルギーの重要性が高まり、発電の不安定さを補う蓄電池の需要拡大も追い風になるという見立てだ。

資源再利用分野では、廃油回収と再生油製造を手掛けるダイセキや、再生素材メーカーのリファインバースグループも関心対象に挙がった。循環型ビジネスへの評価が高まるなか、関連銘柄の株価が3月以降に大きく動いていることが背景にある。

kenmoさんは、英語コーチング事業のプログリットの動きにも言及した。2026年8月期第2四半期決算と同時に、経営陣が企業価値向上を理由に最大2億円分の自社株を取得すると発表し、株価は一時上昇したが、その後は再び下落傾向に戻ったという。中小型の高成長企業では株価への課題意識が強まっており、今後は決算発表に合わせて自社株買いを打ち出す企業が増える可能性があるとの見方を示した。

防衛輸出規制緩和が広げる物色先

4月21日に政府が殺傷能力のある防衛装備品の輸出を制限する「5類型」の撤廃を決めたことで、防衛関連には新たな事業機会が意識されている。海外展開の余地が広がれば、重工大手を中心に業績面への寄与が改めて注目される可能性がある。

DAIBOUCHOUさんは、需要面では三菱重工業やIHIなどの重工大手が恩恵を受けやすいとみている。U.S.によるイラン攻撃で兵器備蓄の減少が意識され、各国が地政学リスクへの対応として防衛力強化を進める可能性があるためだ。

一方で、kenmoさんは多摩川ホールディングスを「隠れ防衛株」として挙げた。同社は2026年10月期第1四半期に売上高が前年同期比85%増、純利益が約11倍となり、子会社の多摩川電子が手掛けるレーダーや無線通信機器の受注増が業績を押し上げたという。防衛予算の拡大が見込まれるなか、こうした表面化していない関連銘柄が決算発表をきっかけに見直される場面が増えそうだ。

当社の以前の記事では、三菱電機が2030年度までの中期経営計画で、フィジカルAIの実装を含む成長分野に3兆円規模の投資枠を設け、スマートエナジーやオートメーション、防衛・宇宙を重点領域に据えた点を取り上げました。あわせて、収益性指標(利益率・ROE)の目標設定や、配当・自社株買いを含む株主還元の拡充方針も示され、事業機会の拡大と資本配分の両面から注目される内容でした。

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