東京大学とAnthropic、日本の生成AI利用実態を指数化へ
日本で生成AIの業務利用が広がるなか、東京大学と米Anthropicは国内の利用実態を継続的に分析する共同調査を始める。秋にも「Japan AI Index」として結果を公表し、企業経営や政策、教育への影響を可視化する狙いだ。
ハイライト
- 東京大学とAnthropicは、「Claude」利用データと政府統計を組み合わせた「Japan AI Index」を3〜6カ月ごとに公開予定と発表。
- Anthropicが分析する100万件の匿名化世界データのうち日本関連は約3%で、PKSHA Technologyも指標活用拡大に参加。
- 指標は企業の生産性や賃金への生成AIの影響調査を目的とするが、Claude偏重や情報量不足が今後の課題とされている。
利用データと公的統計を組み合わせて分析
日本経済新聞が伝えたところによると、東京大学とAnthropicなどは4日、国内の生成AI利用状況を把握する取り組みで連携すると発表した。Anthropicの対話型AI「Claude」の利用データに加え、雇用や賃金などの政府統計も組み合わせ、生成AIが企業の生産性や賃金にどの程度影響しているかを調べる。
解析は東京大学の松尾豊教授の研究室が担い、Anthropicが日本の学術機関と連携するのは今回が初めてとなる。まとめる指標は「Japan AI Index」で、世界との比較も可能な形にし、3カ月か半年ごとに更新する計画だ。データ提供を有償にするか無償にするかは現時点で決まっていない。
日本では企業の生成AI利用に関する報告書はこれまでもあるが、実際の利用データに基づく調査は珍しい。松尾・岩澤研究室の岩澤有祐准教授は、職種や業種ごとの使い方の違いや、一部企業で導入が遅れている理由の把握に役立つとの見方を示している。
企業導入の拡大と調査の課題
Anthropicはこれまで、匿名化した世界の利用データを分析する「Economic Index」を公表している。定期的に匿名化した100万件のデータを分析しており、このうち約3%が日本関連だという。今回の取り組みには、松尾研究室発のスタートアップであるPKSHA Technologyも加わる。企業のAI活用を支援する同社は、指標の活用方法を検討し、利用企業を増やす施策を進める。4日の記者会見で上野山勝也代表は、指標活用に共感する企業を増やし、中長期で価値創出につなげる重要性を述べている。
一方で、調査には課題も残る。利用情報がClaudeに偏ることに加え、日本全体の企業や組織による生成AI活用の実態を把握するには情報量が十分でない可能性があり、今後は他のAI関連企業の参画が焦点になる。
当社の以前の記事では、東京株式市場で日経平均が大幅反落し、AI・半導体関連株を中心に売りが広がった背景を整理しました。米国株安に加え、Broadcomの時間外急落や中東情勢への警戒感が投資家心理を冷やし、ソフトバンクグループやアドテストなどにも下落が波及した点を取り上げています。
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