ソフトバンクG、OpenAI連携の企業向け防衛強化でAIサイバー攻撃リスクに警鐘

ソフトバンクG、OpenAI連携の企業向け防衛強化でAIサイバー攻撃リスクに警鐘
AIで企業防衛強化

ソフトバンクグループと米OpenAIは16日、法人向けイベントで先端AIを活用したサイバー防御の必要性を訴えている。企業システムへの攻撃が急速に高度化するとの見方を示し、日本のインフラ保全をにらんだ対応を急ぐ姿勢を打ち出している。

ハイライト

  • ソフトバンクグループの孫正義会長は16日イベントで、AI時代のサイバー攻撃リスク増大とOpenAI活用の防衛強化を宣言。
  • OpenAIの幹部はAIモデルの進化速度が急速に高まる現状で、外部攻撃を先回りして脆弱性対応する重要性を強調した。
  • ソフトバンクはOpenAI技術を用いたシステム脆弱性対応サービスを企業へ紹介し、インフラ防衛を喫緊のIT投資課題と示唆。

法人向けイベントで示した防衛戦略

日本経済新聞によると、ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は16日に開いた法人向けイベントで、AIを使った企業へのサイバー攻撃について「黒船の襲来以来の大変な危機になる」と述べている。今後のAI時代では「悪い組織が機関銃のように攻撃しまくる時代」になるとし、「ソフトバンクの総力戦をあげ、オープンAIの最先端の武器をつかって防衛にいきたい」と強調している。

イベントにはOpenAIのサム・アルトマンCEOも登壇予定だったが、第2子の出産を理由に急きょ訪日を取りやめている。ビデオレターでアルトマン氏は、サイバー防御は先端AIの重要分野になるとし、深刻な脆弱性の発見や重要リスクの特定、修正に役立つとの見方を示している。

代わって孫氏と対談したOpenAIのマーク・チェン最高研究責任者は、AIモデルは段階的に進化してきた一方で、足元では進化の速度が爆発的に高まっていると説明している。孫氏がAIの高度化に伴う悪用リスクを問うと、チェン氏は外部からの攻撃に先回りして脆弱性へ対応する必要があると述べている。

日本のインフラ保全と企業需要への波及

ソフトバンクの宮川潤一社長は、OpenAIの技術を使ってシステムの脆弱性に対応するサービスを紹介している。サイバー攻撃に使える先端AIが近く広く利用可能になる可能性に触れ、日本のインフラを乱すわけにはいかないとして、招待した企業幹部に早期対応を呼びかけている。

今回の発信は、生成AIの進化が企業の業務効率化だけでなく、防御と攻撃の双方を加速させる局面に入っていることを示している。通信や重要インフラを担う事業者にとっては、AIを活用した脆弱性管理や防衛サービスの導入が、今後のIT投資やリスク管理の優先課題になりそうだ。

当サイトの以前の記事では、日米がAIを活用して科学研究の生産性向上を目指す国家事業「ジェネシス・ミッション」に日本が参加する方針を解説しました。計算資源や一部データの共有、量子・核融合など幅広い分野での共同研究を通じて、研究成果の産業化を進める一方、データや知的財産の戦略的な管理体制が重要になる点を整理しています。

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