健康志向の高まりで低糖質食品向け素材の需要拡大が続くなか、三井物産はオランダの人工甘味料会社ニュートリノバ・ネザーランズへの追加出資を通じて事業基盤を強化する。出資比率は70%から89%に上がり、原材料調達の再編もあわせて進めることで、収益力と供給安定性の向上を狙う。
ハイライト
- 三井物産は9月1日、ニュートリノバ・ネザーランズへの追加出資1億3800万ドルで出資比率を70%から89%へ引き上げ、連結子会社化を発表。
- ニュートリノバはドイツのVP4フランクフルト買収で原材料調達網を再編し、中間コスト削減と原料の安定調達を目指す。
- 三井物産は29年3月期に連結純利益1兆1000億円を目標とし、ウエルネス領域強化の一環として甘味料事業関与を拡大。
追加出資の内容と調達網再編
日本経済新聞によると、三井物産は9月1日、人工甘味料を手掛けるオランダのニュートリノバ・ネザーランズに追加出資し、連結子会社化したと発表する。追加出資額は1億3800万ドル、出資比率は70%から89%に引き上げる。ニュートリノバは、砂糖の約200倍の甘みを持つ人工甘味料「アセスルファムカリウム」で高いシェアを持ち、大手食品・飲料メーカーを顧客に抱える。三井物産は2023年に約660億円で同社株式の70%を取得しており、これまでは持ち分法適用会社として扱っていた。
同社は同日、原材料の調達網の再編も発表する。ニュートリノバは今後、原材料を調達するドイツのVP4フランクフルトを買収する計画で、中間コストの削減と原料の安定調達につなげる方針だ。
ウエルネス領域での成長戦略
今回の連結子会社化は、糖質を抑えた食品向け需要を取り込む狙いがある。健康志向の広がりを背景に、食品分野での機能性素材への需要が増すなか、三井物産は甘味料事業での関与を一段と深める。三井物産は29年3月期に連結純利益を26年3月期比で3割増の1兆1000億円とする目標を掲げる。食品や医療を含む「ウエルネス(食と健康)」を注力分野の一つに位置づけており、今回の資本強化はその成長戦略の一環となる。
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