日本政府、安保重要土地の取得を許可制に、無許可取引へ罰則導入

日本政府、安保重要土地の取得を許可制に、無許可取引へ罰則導入
安保土地 許可制施行へ

日本政府は10月23日、自衛隊施設周辺や国境離島など安全保障上重要な土地・建物の取得を許可制にする法案を閣議決定する。外国政府やその関係勢力による所有は原則認めず、無許可取引には拘禁刑や罰金を科す仕組みを盛り込む。

ハイライト

  • 日本政府は自衛隊・海保施設周辺1000メートルや国境離島などを『規制区域』に指定し、不動産取得を国籍問わず許可制に強化する改正案を決定。
  • 無許可取引には売買双方への罰則と登記拒否、外国政府等支配企業による取得の原則不認可、及び事後買収時の譲渡命令・競売申立てを導入。
  • 国内法人の議決権25%超保有者(実質支配者)の氏名・住所・国籍等の登記義務化で、重要土地取引の監視・犯罪防止を強化する法案も閣議決定。

規制区域の新設と審査の枠組み

日本経済新聞によると、改正案は自衛隊や海上保安庁の施設周辺1000メートルと国境離島などを、現行制度より規制を強めた「規制区域」に指定する内容だ。この区域内の不動産を取得する場合は、国籍を問わず国の許可が必要になる。

現行法では「特別注視区域」に指定した土地について、用途や購入者の国籍の届け出が求められるにとどまり、審査を伴う許可制は設けていない。改正案が成立すれば、無許可の取引は売り手と買い手の双方が罰則の対象となり、許可のない所有権移転は無効として登記も受け付けない。審査期間の詳細は今後詰める方針で、内閣府は不動産業など民間の社会生活への影響に配慮して検討すると説明する。

外国政府や軍の関係者らが直接または間接に議決権の半数以上を保有する、あるいは役員の半数以上を占める企業による土地・建物の取得は、原則として認めない。これに当たらない場合でも、重要施設の機能を妨げるおそれがあれば不許可とする。

執行強化と法人実質支配者の把握

政府は、すでに重要土地を保有する企業が外国政府の支配下にある勢力へ買収された場合、事後の届け出を求める。基準を満たさないと判断した場合は、国が1年以内に第三者へ土地を譲渡するよう命じ、従わなければ裁判所に競売を申し立てることができる。

規制区域内で盗聴や電波妨害が疑われる場合には、内閣府職員や警察官による立ち入り調査を可能にする。ドローンの軍事利用拡大を踏まえ、重要施設周辺の攻撃リスクを抑える狙いで、妨害電波の発射や盗聴を確認した場合の対応も定める。緊急時には勧告を経ずに是正措置を命じる仕組みも設け、命令違反への罰則は今後検討する。

同日の閣議では、国内法人について議決権の25%超を保有する「実質支配者(BO)」の把握を義務付ける別の法案も決定する。氏名、住所、国籍などを法務局に届け出る制度で、重要土地を所有する法人の支配実態を把握しやすくするほか、匿名・流動型犯罪グループの実態解明にも活用する。

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