パソナグループは8月開催予定の定時株主総会に向け、投資ファンドから創業者側保有株の取得を求める株主提案を受けている。提案は創業家の影響力を踏まえた透明性向上と少数株主保護を掲げる一方、会社側は会社法の趣旨にそぐわないとして反対している。
ハイライト
- パソナグループは投資ファンドMercury AIFLNP V.C.I.Cから創業家保有全株1826万1937株の自己株式取得を要求する株主提案を受領。
- パソナグループは会社法160条の趣旨に反するとして自己株式取得提案に反対し、創業家に株式譲渡義務は生じないと指摘。
- Mercuryは2025年7月に株主資本配当率8%の配当や関連当事者取引情報開示要求も提案し、ガバナンス強化と株主還元が再度論点化。
8月総会に向けた提案の内容
日経の報道によると、パソナグループは22日、投資ファンドのMercury AIFLNP V.C.I.Cから株主提案を受けたと発表した。提案は、創業者の南部靖之氏と創業家の資産管理会社である南部エンタープライズが保有する全株数を上限とする自己株式取得の実施を求める内容となっている。
南部氏と南部エンタープライズの保有株数は計1826万1937株で、保有比率は45%を超える。ファンド側は、創業家株主によるパソナグループへの影響力を踏まえ、透明性向上と少数株主保護を企図すると主張している。
会社側の反対姿勢と過去の経緯
これに対しパソナグループは、提案株主が一部株主の排除を目的に自己株式取得の通知を強制する手法は、議案の根拠とされる会社法160条の趣旨にそぐわないとしている。加えて、仮に議案が承認された場合でも、南部氏らに株式譲渡義務はないと説明している。Mercuryは2025年7月にも、株主資本配当率8%に相当する配当の実施と、関連当事者取引である寄付の情報開示に関する定款変更を求める株主提案を出している。この議案は2025年8月の定時株主総会で否決されており、今回も株主還元とガバナンスを巡る論点が再び焦点になっている。
当サイトの以前の記事では、旧村上ファンド系の関係者がヤマダホールディングス株の保有比率を5.1%まで引き上げたほか、三菱製紙株でも5%超を取得した動きを取り上げました。保有目的はいずれも資本政策やコーポレートガバナンスに関する助言・提案とされ、今後の株主提案や企業側の対応が市場の関心材料になり得る点を整理しています。
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