副首都法成立、企業移転優遇で東京一極集中是正へ

副首都法成立、企業移転優遇で東京一極集中是正へ
副首都法で分散促進

大規模災害時の行政・経済機能の代替拠点づくりを進める副首都法が、7月24日の参院本会議で可決、成立した。国が指定する都市への企業誘致を税制優遇などで後押しし、東京圏への集中是正と広域的な経済基盤の強化を狙う。

ハイライト

  • 副首都法が自民党と日本維新の会の共同提出で可決され、東京一極集中是正や産業競争力強化を柱とする。
  • 大阪、名古屋、福岡、札幌などが東京からの本社移転企業への税優遇を含む副首都指定に関心を示している。
  • 政府は副首都整備推進本部を設けて施策調整を進め、地方分散と企業立地に大きな影響を与える見通し。

法案の柱と成立までの経緯

日本経済新聞によると、副首都法は自民党と日本維新の会が共同提出した議員立法で、必要な地方行政体制などを要件に副首都の指定を可能にする。会期末を7月25日に控えるなか、維新が付帯決議の文言で野党側に譲歩し、国会会期の再延長を回避して成立にこぎ着けた。

法案の柱は、産業競争力の強化と経済活動拠点の形成、交通網や都市基盤の整備、国の機関や特殊法人の拠点整備の3点だ。東京から本社移転する企業への税優遇も想定し、大阪、名古屋、福岡、札幌などが関心を示している。

副首都への立候補は、道府県が事前に議会の議決を得たうえで申請し、首相が指定する仕組みとなる。判断には国の行政機関の立地、人口や経済の集積、地方行政体制などの要件を用いる。

大阪都構想との関係と地域への波及

参院での審議では、維新が目指す大阪都構想に向けた住民投票を2027年春の統一地方選と同日に実施するかどうかが最大の争点になった。野党は、同日実施となれば公職選挙法上、賛否を訴える政治活動に制約がかかるおそれがあると指摘し、禁止の確約がなければ採決に応じない構えを示していた。

与野党の参院国対委員長は7月24日に断続的に協議し、与党側が段階的に野党の要求を受け入れた。維新は地方選と住民投票の同日実施禁止に関する付帯決議の文言修正に慎重だったが、最終的に受け入れ、副首都法の成立を優先した。

副首都法は、設置に向けた基本計画の策定前でも副首都の選定を可能にする。政府は首相を本部長とする副首都整備推進本部を設けて施策を調整し、担当閣僚も任命する方針で、地方分散政策や企業立地戦略に与える影響が注目される。

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