岩谷産業、ヘリウム融通停止で供給制約鮮明、27年3月期純利益は減益見通し

岩谷産業、ヘリウム融通停止で供給制約鮮明、27年3月期純利益は減益見通し
ヘリウム供給に制約鮮明

ヘリウムの国内需給が逼迫するなか、岩谷産業は顧客向け供給を優先し、同業者への販売を止めている。輸入量の4割を占めるカタールからの調達が途絶えており、国内向けは供給を続ける一方で価格転嫁も進めている。

ハイライト

  • 岩谷産業は国内全体で需給が引き締まる中、同業者向けヘリウム販売を停止し自社顧客への安定供給を優先。
  • ヘリウムの調達制約やカタールからの供給停止が長引き、海外市場で採算の悪い取引を停止し値上げを進めている。
  • 2027年3月期の連結純利益は前期比5%減の455億円になる見通しで、前期の本社売却益反動が減益要因。

ヘリウム供給制約と販売対応

日経新聞によると、岩谷産業は5月14日、大阪市内で開いた決算記者会見で、半導体部品や光ファイバーの製造に使うヘリウムガスについて、同業者への販売を止めていると明らかにした。国内全体で需給が引き締まるなか、自社顧客への安定供給を優先する対応となる。

同社は国内ヘリウムガス市場で約5割のシェアを持つ最大手で、国内顧客への供給は継続している。ただ、広報担当者は値上げを進めているとしており、調達制約の影響が販売条件に広がっている。

海外向けでは、販売量の5割を占める市場で採算の悪化した取引を止めている。カタールからの調達停止が長引くなか、収益性と供給優先順位を見極めながら販売先を絞り込む構えだ。

LPガスと業績見通しへの波及

LPガスについては、間島寛社長が9割超を北米から輸入しており、国内で供給不足は起きていないとの認識を示している。一方で価格は高止まりしており、法定備蓄の緩和を巡って経済産業省と交渉しているという。

同社は同日、2027年3月期の連結純利益が前期比5%減の455億円になる見通しも発表した。前期に東京本社の売却益を計上した反動が響く見込みで、2026年3月期は純利益が前の期比18%増の476億円、売上高が3%増の9085億円だった。

当社の以前の記事では、中東情勢の悪化を背景にナフサ不足が生じ、包装資材の調達遅延を通じて高知県の「ミレービスケット」で一部商品の生産停止が広がっている状況を伝えました。政府は供給に支障はないとの見解を示す一方、現場では不透明感が強く、原材料・資材の制約が地域ブランド商品にも供給リスクとして波及する点が焦点でした。

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