人手不足と最低賃金の引き上げを背景に、アルバイト・パート市場で現場系職種の賃金上昇が続いている。9月の全国平均時給は1355円となり、前年同月を12カ月連続で上回って、物流や建設で伸びが目立った。
ハイライト
- ディップが発表した9月の全国平均時給は1355円で、前年同月比21円、1.6%上昇し、前月比でも0.4%上昇した。
- 「運搬・清掃・包装等」は前年同月比12.2%増の1396円、「建設」は11.1%増の1555円となり、賃上げを主導した。
- インディード賃金トラッカーによると9月の中央値時給は4.2%増の1312円で、年末商戦へ向け物流と小売りの賃金上昇基調が続く見通し。
9月時給の上昇幅と職種別の動き
日本経済新聞が報じたところによると、人材サービス大手のディップが16日に発表した9月のアルバイト・パート全国平均時給は1355円で、前年同月比21円、1.6%上昇した。集計は同社の求人情報サイト「バイトル」に掲載されたデータに基づき、前月比でも5円、0.4%上昇した。上昇は主に現場作業を担うブルーカラー職で進んだ。「運搬・清掃・包装等」は前年同月比152円、12.2%高い1396円、「建設」は155円、11.1%高い1555円だった。一方で「製造・技能」は43円、2.7%低い1525円と小幅に下がったが、過去に高時給の短期案件が増えて水準が押し上げられていた反動が出た。
ディップの森俊介執行役員は、自動車製造では国内需要の高まりなどを背景に、生産拡大に向けた人材確保の動きが強まりそうだとみている。製造分野では足元で反動減がみられるものの、一部業種では採用需要の再拡大が意識されている。
年末商戦を控えた採用市場への影響
今回の結果は、物流や建設で人材確保競争がなお強いことを示している。とくに最低賃金の引き上げが進むなか、採用を維持するために時給水準を引き上げる動きが広がっている。リクルートグループのシンクタンク、インディード・ハイアリング・ラボが公表する「インディード賃金トラッカー」でも、9月のアルバイト・パート時給の中央値速報値は前年同月比4.2%高い1312円だった。同ラボの青木雄介エコノミストは、年末商戦に向けて小売りや物流は底堅い伸びが続くと予想しており、今後も季節需要と人手不足が賃金上昇を支える可能性がある。
最新の収入ニュース
- Forex
- Crypto