経産省、ラピダス顧客開拓へ富士通や日本IBMの半導体設計支援に900億円補助

経産省、ラピダス顧客開拓へ富士通や日本IBMの半導体設計支援に900億円補助
ラピダス顧客拡大支援

経済産業省の11日の発表によると、政府は富士通や日本IBMによるAI半導体設計など3事業に最大約900億円を補助する。狙いは、最先端半導体の量産を目指すラピダス向けの製造案件を広げ、工場の安定稼働に必要な顧客基盤の形成を後押しすることにある。北海道千歳市では同日、赤沢亮正経産相がラピダス工場を視察し、量産後も支援を続ける考えを示している。

ハイライト

  • 経産省は富士通と日本IBMの半導体設計支援に900億円補助を実施し、ラピダスの顧客開拓を後押し。
  • 2026年度予算でラピダス研究開発に6315億円支援し、累計支援額は2.3兆円に到達、さらに1500億円追加出資を予定。
  • ラピダスの安定稼働には顧客確保が必要で、今回の補助金により新規量産受注の獲得を狙う政策となる。

補助対象3事業の設計開発と後工程支援

補助対象には、富士通のAIエージェント向け計算基盤、日本IBMのフィジカルAI向け演算アクセラレーターの開発が含まれる。両社はラピダスへの製造委託を念頭に置いており、設計段階から量産受注につなげる構図になる。政府はあわせて、最先端半導体技術センター(LSTC)が担う後工程の技術開発も支援する。

LSTCにはラピダスや東京大学などが参画し、ベルギーの半導体研究機関imecと連携する。工場近くの大学内には、装置メーカーや素材メーカーなども活用できる開発拠点の整備を想定する。製造前後の技術基盤を広げることで、国内の半導体エコシステム全体の強化を図る。

2026年度予算と累計3兆円計画

政府は2026年度予算で、ラピダスの研究開発に6315億円を支援する方針だ。資金は、設計に必要な情報をまとめたPDK(プロセス・デザイン・キット)の配布や、試作品の歩留まり向上などに充てる。本文時点での累計支援額は2.3兆円に上る。

さらに政府は、近く1500億円を追加出資する。出資と補助金を合わせ、2027年度までに累計3兆円規模を投じる計画になる。量産立ち上げに向け、資金面での継続支援を明確にした形だ。

北海道拠点の稼働安定へ顧客確保が課題

ラピダスは、顧客企業が設計した半導体を受託生産する事業モデルをとる。顧客候補にはキヤノンや米テンストレントが挙がるが、工場の安定稼働にはさらなる受注先の開拓が欠かせない。今回の補助は、設計案件を増やして量産顧客を呼び込む政策的な呼び水となる。

半導体は日本の経済安全保障や産業競争力の中核分野と位置づけられている。北海道千歳市で進む投資は、地域の先端製造拠点化に加え、装置、材料、設計の各企業の集積を促す可能性がある。政府支援が顧客獲得に結び付くかが、今後の事業進展を左右する。

当社では以前、BroadcomのAI分野での提携拡大を背景に、AI関連収益が急増し株価が強い上昇基調を示している点を報じました。GoogleやAnthropicとの協業による業績成長に加え、テクニカル面では主要移動平均線を上回る推移が続く一方、過熱感や調整リスクにも注意が必要だと整理しました。

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