ソフトバンク、AIサイバー防御サービスを本格展開、重要インフラ企業3000社を開拓

ソフトバンク、AIサイバー防御サービスを本格展開、重要インフラ企業3000社を開拓
AIで守る重要インフラ

企業の基幹システムを狙うサイバー攻撃が高度化するなか、ソフトバンクはAIを使ったサイバー防御サービスの提供を本格化する。国内ではすでに137社が関心を示しており、金融、運輸、製造業など日本の重要インフラを支える企業への展開を急ぐ。

ハイライト

  • ソフトバンクはGPT-5.5-サイバーを活用した新AIサイバー防御サービスを7月14日に本格展開し、重要インフラ企業約3000社を対象に拡販する方針。
  • 自社・グループ63社で平均280件の脆弱性を検出しており、1000人規模の技術者体制で顧客現場の運用支援を強化。
  • SierraのAIエージェント国内独占販売権取得、InfriniaのAI向け計算資源貸出を10月本格展開、Noetra設立で国産AIモデル開発にも注力。

サービス展開の内容と導入計画

日経が伝えたところによると、ソフトバンクは7月14日、米OpenAIの新型AI「GPT-5.5-サイバー」を活用する新サービスを正式に打ち出した。システムの脆弱性を診断し、修復方針の提案まで担う仕組みで、顧客先での運用を支援する技術者も1000人規模で整える。

対象は日本の重要インフラを支える約3000社で、まずはインフラ関連企業を中心に提供先を広げる方針だ。都内で開いた法人向けイベント「ソフトバンクワールド」で宮川潤一社長は、古いソフトウエアや設定ミスなど複数の弱点をつなぎ合わせ、攻撃の経路まで分析できるAIモデルだと説明した。

グループ内外の63社で実施した脆弱性診断では、1システム当たり平均280件の脆弱性が見つかっている。ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は、企業システムの弱点は広範に存在するとしたうえで、日本のインフラ企業を守りにいく考えを示している。

AI収益化と計算基盤の拡張

ソフトバンクは同日、顧客対応向けAIエージェントを手がけるU.S.新興Sierraのサービスについて、日本での独占販売権を得たことも公表した。自社の一部コールセンターでの検証では、問い合わせに対する解決率が83%から97%に上がったとしており、AIサービスの事業化を広げる構えだ。

あわせて、国内で保有するGPUを活用し、クラウド経由でAI向け計算能力を貸し出す「Infrinia」を2026年5月から試験運用しており、10月から本格展開する予定だ。7月にはソフトバンクグループと共同出資で新会社「SB Neo」を設立し、データセンターなどの計算資源をU.S.企業に提供するネオクラウド事業にも乗り出す。

一方で、OpenAIなどU.S.企業の先端AIモデルに依存するリスクも意識している。ソフトバンクは海外依存の軽減に向け、NEC、ホンダ、ソニーグループなどと新会社Noetraを設立し、ロボットや産業機械を動かす国産のフィジカルAIモデル開発も進めている。

当社の以前の記事では、AI関連株への資金回帰や円安進行、中東情勢の緊迫化といった要因を背景に、日本株が強含みで推移する可能性を整理しました。あわせて、半導体大手の決算が相場の押し上げ材料になり得る点や、中国GDPなど主要指標が日本企業の業績見通し・市場センチメントに波及し得る点も取り上げています。

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