森ビル、15年ぶり社長交代で新体制へ 六本木大型再開発の推進が焦点
東京都心の大規模再開発を主力とする森ビルは、麻布台ヒルズ整備に一定の区切りがついたと判断し、経営体制を刷新する。向後康弘取締役常務執行役員が社長に就き、辻慎吾社長は会長に就く予定で、正式決定は6月23日の定時株主総会後の取締役会を経る。
ハイライト
- 森ビルは15年ぶりに社長交代を発表し、向後康弘氏(58)が創業家以外で2人目の社長に就任する。
- オフィス・住宅・商業施設の好調により、森ビルは2026年3月期まで営業利益が3期連続で過去最高を更新。
- 住友不動産と推進する六本木5丁目西プロジェクトは建築費高騰により計画遅延し、2030年度以降竣工を目指す。
新社長人事と承継の背景
日本経済新聞によると、森ビルは20日、向後康弘取締役常務執行役員(58)の社長就任人事を発表した。社長交代は15年ぶりで、創業家以外からの社長は2人目となる。新体制への移行は、麻布台ヒルズ(東京・港)など主力案件の整備に一定のメドがついたことを踏まえた判断とみられる。
向後氏は1991年に森ビルへ入社し、六本木ヒルズと周辺エリアを一体運営する「タウンマネジメント」のほか、都市開発部門や秘書室を歴任した。2024年に常務執行役員、2025年に取締役常務執行役員に就き、開発部門の統括や海外事業を担当している。
都心再開発の収益基盤と今後の課題
辻氏は、東京都港区を中心に、2014年開業の虎ノ門ヒルズや2023年開業の麻布台ヒルズなど大規模再開発を主導してきた。森ビルはオフィス、住宅、商業施設の収入が好調に伸び、2026年3月期の営業利益が3期連続で過去最高を更新している。一方で、住友不動産と進める「六本木5丁目西プロジェクト」は、2030年度以降の竣工を目指す大型再開発だが、建築費の高騰で計画に遅れが出ている。森ビルで過去最大の事業費となる見通しの同案件では、既存施設の好調を維持しながら着工に向けた計画を着実に進められるかが、新社長の重要な経営課題となる。
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