中東情勢の緊迫化が住宅設備業界の調達コストを押し上げ、国内メーカーの価格改定が広がっている。LIXILはトイレや浴室製品、住宅サッシなど11品目を対象に、平均8〜15%の値上げを実施する。
ハイライト
- LIXILは住宅設備および建材11品目について平均8〜15%の値上げを発表し、8月3日以降や10月受注分から順次実施する。
- 値上げの要因は中東情勢悪化によるナフサやエネルギー、原材料価格の上昇を反映し、企業努力だけでは吸収困難と説明。
- TOTOが4月にユニットバス受注を一時停止、LIXILも納期未定となるなど、資源・物流リスクがサプライチェーン全体に波及。
対象品目と値上げ時期
日本経済新聞によると、LIXILは5月18日、トイレなどの住宅設備や窓サッシなどの建材について平均8〜15%の値上げを実施すると発表した。トイレと浴室製品は8月3日受注分から平均13%ほど引き上げ、住宅サッシやドアなどの建材は10月受注分から平均13%値上げする。
対象は住宅向け設備からビル向け建材まで11品目に及ぶ。エネルギー価格や原材料価格の上昇を価格に反映するもので、LIXILは企業努力だけで吸収するのは極めて難しいとしている。
住宅設備業界への波及
住宅設備や建材の分野では、中東情勢の悪化に伴うナフサ不足を受けて、各社で価格改定や供給対応の見直しが続いている。原材料や関連部材の調達難が、製品価格と納期の両面に影響を及ぼしている。4月には、ナフサを使う接着剤の不足を背景にTOTOがユニットバスの受注を一時停止した。LIXILでもユニットバスの納期を未定とする影響が出ており、中東発の資源・物流リスクが国内の住宅関連サプライチェーンに広がっている。
当社の以前の記事では、納豆など食品分野でナフサ高騰を背景に包装資材コストが上昇し、タカノフーズが「おかめ納豆」を含む約120品目の出荷価格を引き上げる動きを整理しました。併せて、政府は食品包装に使うインク用溶剤の供給は必要量を満たしているとの見解を示す一方、現場では調達不安を見越した対応が広がり、供給網の先行き不透明感が強まっている点も伝えています。
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