キーエンスは6月12日、大阪府高槻市で定時株主総会を開き、同日付で取締役を退任する創業者の滝崎武光氏が株主に感謝を述べた。滝崎氏は名誉会長にとどまり、経営陣に事業運営の考え方を伝える姿勢を示している。
ハイライト
- キーエンス創業者の滝崎武光氏は取締役退任後も名誉会長として経営助言を継続すると総会で表明。
- 総会で株主から内部留保活用や株式分割の要望が相次ぐ中、中野鉄也社長は個人株主の中長期支援を呼びかけ。
- キーエンスの最低投資額は12日終値ベースで726万円と高水準で、個人投資家の取得ハードルが問題視された。
総会で示した退任後の関与
日本経済新聞によると、総会は午前9時30分に始まり、約1時間半にわたって開かれた。質疑では株主から退任について説明を求める声が上がり、滝崎氏は名誉会長として一歩引いた立場から、事業経営の考え方などを経営陣に伝えていきたいと述べたという。
滝崎氏は1974年にキーエンスの前身であるリード電機を設立し、高収益のセンサーメーカーへ育てた人物だ。総会ではこれまでの歩みに触れ、10代の頃から会社経営に憧れていたと話したという。
株式分割と個人投資家の負担感
総会の質疑は約1時間続き、株主からは内部留保の活用や株式分割を求める意見が相次いだようだ。20年以上保有する株主は株式分割の実施を訴えたが、中野鉄也社長は個人株主は着実に増えているとして、中長期での支援を求めたという。東京証券取引所は上場企業に対し、最低投資金額を10万円程度に引き下げるよう要請している。一方でキーエンスの最低投資額は12日終値ベースで726万円に達しており、出席した株主からは個人投資家にとって取得のハードルが高いとの指摘が出ている。
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