日軽金HDと神戸製鋼、アルミ押し出し材事業を2027年4月以降に統合へ
自動車や鉄道車両向けに使うアルミニウム押し出し材で、日本軽金属ホールディングスと神戸製鋼所が再編に動く。両社は新合金の開発と生産拠点の相互活用を進め、収益力と高付加価値分野での競争力の引き上げを狙う。
ハイライト
- 日本軽金属ホールディングスと神戸製鋼所は2027年4月以降にアルミ押し出し材事業を統合し、日軽金HDが出資比率50%超の新会社を設立する方針。
- 統合の対象は日軽金アクト全事業と一部グループ会社、神戸製鋼の長府製造所事業および営業部門で、今後出資比率など詳細を詰める。
- EV普及の遅れで収益悪化する神戸製鋼の競争力向上や、両社の生産拠点・技術シナジーによる材料開発・効率化推進が狙い。
統合の枠組みと対象事業
日本経済新聞によると、日本軽金属ホールディングスと神戸製鋼所は15日、アルミニウム押し出し材事業の統合に向けて基本合意を結んだ。統合時期は2027年4月以降を予定し、日軽金HDの出資比率が50%超となる共同出資会社を設立して、対象事業を子会社として傘下に収める方針だ。具体的な出資比率は今後詰める。押し出し材は、アルミの塊を加熱して金型の穴から押し出して成形する加工品で、圧延と並ぶ主要なアルミ加工法の一つとされる。建材向けのサッシのほか、自動車や鉄道車両の構造部品にも使われる。
日軽金HDでは、日軽金アクトの全事業と、関連する他のグループ会社の一部事業が統合対象となる。神戸製鋼では、山口県下関市の長府製造所の事業と営業部門が対象となる。
シナジー追求と事業環境
両社はそれぞれ数%程度のシェアを持つとみられ、高付加価値分野を強みとしている。今後は神戸製鋼の合金開発力を生かした新たな材料開発を進めるほか、双方の生産拠点を活用して生産やスクラップ回収の効率化も目指す。神戸製鋼のアルミ押し出し材事業は自動車や鉄道車両向けが中心だが、EV普及の遅れなどを受けて収益が悪化していた。同社は事業の競争力向上に向けて他社との協業を検討しており、今回の統合は事業基盤の立て直しと成長領域の強化を同時に進める動きとなる。
当サイトの以前の記事では、AIを活用して科学研究の革新を目指す日米の国家事業「ジェネシス・ミッション」への日本の参加について解説しました。量子や核融合などの共同研究に加え、計算資源の相互利用や一部データ共有を通じて研究成果を産業化につなげること、そして知財・データ管理と産学連携の体制整備が競争力の鍵になる点を整理しています。
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