ルネサス、AI関連拡大で2030年ごろ売上高倍増を見込む

ルネサス、AI関連拡大で2030年ごろ売上高倍増を見込む
ルネサス、AIで売上倍増

ルネサスエレクトロニクスは、AIインフラ向け半導体の需要拡大を軸に、2030年ごろの売上高が25年度比で2倍程度になると見込んでいる。35年ごろには3倍を想定しており、半導体に加えて設計支援ツールなどソフト分野の強化も中長期の成長戦略に据える。

ハイライト

  • ルネサスは2025年度連結売上高9544億円を基準に、2030年ごろ2倍、2035年ごろ3倍の売上高を見込む方針を発表。
  • AIサーバー向けパワーマネジメントICやメモリーインターフェースの拡販により、2030年にはAIインフラ関連売上比率が4割へ上昇を想定。
  • 設計支援クラウドツールの提供などソフト事業を拡大し、2035年時点で売上高約3兆2000億円、ソフト関連比率15%を目指す。

AIサーバー向け製品の拡販計画

日経新聞が報じたところによると、同社は25日に開いた投資家向け説明会で、為替を固定して算出した非GAAPベースの25年度連結売上高9544億円を基準に、30年ごろに2倍、35年ごろに3倍を見込む方針を示した。成長をけん引するのは、AIサーバーの電力制御に使う半導体や、サーバーのメモリー関連製品だ。

当面はサーバーを中心にAI向けインフラの引き合いが伸びるとみており、「パワーマネジメントIC」や「メモリーインターフェース」の販売を増やす。30年ごろにはAIインフラ関連の売上比率が全体の4割に高まる想定で、足元の比率は非公表ながら1割程度とみられている。

柴田英利社長は説明会で、成長の大きなテーマはAIであり、今後10年以降の成長までの大きな道筋を描くバックボーンになると述べている。

ソフト強化と中長期の事業拡大

中長期では、AIインフラに加えて、ロボットや次世代車のソフトウエア定義車両、SDV向けのAI関連製品の需要開拓も進める。事業の広がりを半導体単体にとどめず、用途別の成長市場へ展開する構えだ。

同社は設計支援ツールなどソフト領域も強化しており、関連事業の売上構成比を35年時点で全体の15%に引き上げる計画を示した。26年3月には、クラウド上で電子機器の設計などができる自社ツールの提供を始めている。

ルネサスは35年に売上高200億ドル、約3兆2000億円へ伸ばす目標も掲げる。AI向け需要の取り込みに加え、ソフトを含む事業基盤の拡充が、日本の半導体業界における成長力の回復を占う材料になりそうだ。

当サイトでは以前、日本政府がAIや半導体を含む戦略17分野で2040年度までに官民総額370兆円超を投じる投資ロードマップを公表した点を解説しました。民間設備投資や名目GDPの押し上げ効果を試算するとともに、フィジカルAI(AI活用ロボット)や自動運転、海底ケーブル、洋上風力などを重点分野として投資額と経済波及効果の見通しを整理しています。

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