セブン&アイ、海外コンビニ好調で3〜5月純利益24%増

セブン&アイ、海外コンビニ好調で3〜5月純利益24%増
セブン&アイ純利益24%増

セブン&アイ・ホールディングスの2026年3〜5月期は、海外コンビニ事業の収益拡大が全体業績を押し上げている。国内コンビニも販促策や店内調理商品の強化で持ち直しつつあり、通期見通しも上方修正している。

ハイライト

  • セブン&アイ・ホールディングスの2026年3〜5月期連結純利益は前年同期比24%増の606億円、営業利益がQUICKコンセンサス631億円を上回る1050億円となった。
  • 海外コンビニ事業の好調とガソリン販売粗利率改善により、2027年2月期の純利益見通しを2780億円へ上方修正、営業収益も10兆4300億円へ引き上げた。
  • 国内コンビニ事業の既存店売上高2%増も営業利益は4%減の522億円、株価は年初来高値から2割弱安い2000円前後で推移。

四半期業績と通期見通しの上振れ

日経の報道によると、セブン&アイ・ホールディングスが9日に発表した2026年3〜5月期の連結純利益は前年同期比24%増の606億円となった。営業収益は14%減の2兆3788億円、営業利益は61%増の1050億円で、営業利益は市場予想平均のQUICKコンセンサス631億円を上回っている。

減収となったのは、2025年6月のセブン銀行株の一部売却や、同年9月のヨークHD売却に伴う連結対象の見直しが影響したためだ。一方で、利益面では海外コンビニ事業がけん引し、円安や原油価格上昇を背景にガソリン販売の粗利率が改善したことに加え、店舗運営の効率化や販管費抑制も寄与している。

同社はあわせて、2027年2月期の連結純利益見通しを前期比5%減の2780億円に引き上げた。従来予想の2700億円から上方修正し、営業収益見通しも9兆4480億円から10兆4300億円へ見直しており、海外コンビニでのガソリン販売収益が想定を上回っている。

国内回復の持続性と投資家の焦点

国内コンビニエンスストア事業の売上収益は3%増の2301億円となり、既存店売上高は2%増、商品粗利率も0.3%改善している。ただ、システム投資や広告宣伝費の増加で営業利益は4%減の522億円となった。

売上回復を支えているのは、「できたてパン」や「いれたて紅茶」などのレジ横商品と、5月からの増量企画を含む販促施策だ。5月には既存店客数が11カ月ぶりに前年実績を上回り、平均日販も2026年3〜5月期に15%伸びている。

今後は、レジ横商品の拡充に加え、宅配サービス「セブンナウ」や、電通などと連携する店内サイネージを活用したリテールメディア事業の拡大が焦点となる。北米ではプライベートブランド商品の拡充による収益力向上を進める方針で、延期している米子会社Seven-Eleven, Inc.の上場時期にも関心が集まっている。

株価は年初来高値から2割弱安い2000円前後で推移しており、投資家は業績回復の持続性に加え、2030年度までに総額2兆円としている自社株買い計画の具体化にも注目している。

当社の以前の記事では、物価高が続くなかで小売り大手の決算発表が本格化し、首都圏・関西を中心に食品や日用品の低価格競争が強まっている点を整理しました。特にトライアルHDの低価格ネットスーパー拡大が競争圧力となり、各社が「価格訴求」と「収益確保」をどう両立するかが、都市部のシェア争いを左右する論点だと指摘しています。

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