日本の医薬品市場、2025年も世界4位を維持

日本の医薬品市場、2025年も世界4位を維持
日本の医薬品市場4位

日本の医薬品市場は2025年も世界上位を維持し、特許切れ前の新薬市場では世界2位を保っている。抗がん剤などのバイオ医薬品が支出を支える一方、後発薬や特許切れ製品の縮小が全体の伸びを抑えている。

ハイライト

  • 2025年度の日本の医薬品支出は前年比3.8%増の11兆5060億円で世界4位を維持、特許新薬分野では世界2位。
  • 外資系企業は2025年度の成長率が3.6%で内資系の2.7%を上回り、革新的新薬の主導で市場分割もほぼ同額の約5.5兆円。
  • IQVIAは日本の市場成長率を今後5年間で年平均1.3%と予測し、新薬創出の停滞が内資系企業の課題と指摘。

2025年度の市場規模と新薬支出の内訳

日本経済新聞によると、米調査会社IQVIAの日本法人は7月10日、日本の2025年の医薬品市場の支出ランキングが前年と同じ世界4位だったと発表した。特許が切れていない新薬に限ると、日本は世界2位を維持している。

2025年度の日本の医薬品支出は前年度比3.8%増の11兆5060億円だった。後発薬や特許切れ先発品の市場縮小が成長の重荷となる一方、がん領域やアルツハイマー病領域の新薬支出が伸びている。抗がん剤を中心とするバイオ医薬品の販売も堅調に推移している。

IQVIAは2030年度の日本の医薬品市場を約12兆円と予測しており、今後5年間の年平均成長率は1.3%を見込んでいる。2025年度の支出シェアは、外資系企業上位33社と内資系企業上位67社でそれぞれ5.5兆円前後とほぼ同水準だった。

外資優位の成長と日本企業の課題

ただ、2024年度比の成長率では外資系企業が3.6%増、内資系企業が2.7%増となり、外資系が上回っている。革新的な新薬の取り扱いが外資系に多いことが、この差につながっている。

世界の医薬品支出ランキングではU.S.が1位で、中国、ドイツが続く。日本は2024年にドイツに抜かれて4位に後退し、2025年も同順位となっている。特許品に限る順位は、U.S.、日本、ドイツ、イタリアの順だった。

IQVIAジャパンの高山莉理子マネージャーは、日本企業が新薬を十分に生み出せていないことが成長鈍化の一因だと指摘している。世界では新興バイオ企業が創薬で大きな役割を担っているが、日本ではこうした企業からのライセンス獲得が進んでおらず、改善の余地があるとの見方を示した。

当社の以前の記事では、日本政府が2030年度までの科学技術投資の工程として、研究基盤の強化と高度人材の育成を軸にした「統合イノベーション戦略」を整理しました。博士号取得者の増加や若手研究者の海外派遣拡大、AI for Scienceの推進などを通じて、AI・量子分野を中心に研究力と国際競争力の底上げを狙う点を取り上げています。

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