日産自動車は英国北部サンダーランド工場の空き生産ライン活用に向け、中国の奇瑞汽車と車両生産の協業を探っている。今後数カ月で協議を進め、2027年度にも生産を始める可能性があり、欧州市場での競争激化に対応する狙いがある。
ハイライト
- 日産は奇瑞汽車との覚書を締結し、サンダーランド工場で2027年度にも奇瑞車生産開始を検討している。
- サンダーランド工場の稼働率は2025年に45.5%へ低下見通しで、日産は第2ライン統合と第1ラインの活用策を模索中。
- 欧州市場で中国勢との競争が激化する中、奇瑞との連携は日産の現地生産効率と収益性改善の重要施策となる。
英サンダーランド工場の協業計画
日産自動車の発表によると、同社は3日、サンダーランド工場で奇瑞汽車の車両を生産する検討に向け、法的拘束力を伴わない覚書を交わした。日産は今後数カ月で具体的な協議を進め、2027年度の生産開始の可能性を見極める。同工場には2つの生産ラインがあり、日産は5月、稼働率の低迷を受けて第2ラインに生産を集約すると発表していた。今回の枠組みは、空く第1ラインの活用先を探す取り組みの一環で、設備は日産が保有し、従業員も日産が雇用する方針としている。
欧州市場での競争と稼働率改善
欧州市場では中国メーカーの攻勢が強まっており、日産にとって現地生産体制の効率改善は重要課題になっている。奇瑞との連携は、生産能力を外部に開放しながら工場の稼働率を引き上げる選択肢となる。調査会社マークラインズによると、サンダーランド工場の2025年の稼働率は45.5%で、2023年から8.7ポイント低下した。日産はライン統合や欧州での人員削減を進めており、今回の検討は英国拠点の収益性と生産効率の立て直しにつながるかが焦点となる。
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