日本のパスポート手数料、7月に引き下げへ 10年用オンライン申請は8900円
日本政府は7月からパスポート手数料を大幅に引き下げ、成人向け制度は10年用に一本化する方向だ。旅券保有率の低さを背景に取得を促す狙いがあり、引き下げ財源の一部は出国税の引き上げで賄う。
ハイライト
- 日本政府はパスポート手数料を7月に改定し、10年用オンライン申請は1万5900円から8900円、窓口申請は9300円に引き下げる方針。
- 制度改正により、国際観光旅客税は1000円から3000円へ引き上げ、増収分は手数料引き下げやオーバーツーリズム対策に充当する計画。
- 旅券保有率は2025年時点で約17.8%と低水準であり、円安進行が海外旅行需要や発行数減少(451万冊から361万冊)に影響している。
制度改正の内容と実施時期
日経新聞によると、参院は4月23日の議院運営委員会理事会で、4月24日の本会議で旅券法改正案を採決すると決めている。可決されれば、18歳以上が10年有効のパスポートをオンライン申請する場合の手数料は1万5900円から8900円に下がり、窓口申請でも9300円となる。
オンライン申請の400円割引は維持し、18歳以上の5年用旅券は廃止する。18歳未満は従来通り5年用に限り、12歳以上18歳未満のオンライン申請は1万900円から4400円、12歳未満は5900円から4400円にそれぞれ引き下げる。
あわせて、国際観光旅客税は現在の1000円から3000円に引き上げる。増収分は旅券手数料の引き下げに加え、オーバーツーリズム対策などに充てる方針だ。
旅券保有率の底上げと残る課題
外務省によると、2025年の国内の有効一般旅券数は約2193万冊で、総務省の人口推計に基づく保有率は約17.8%にとどまる。日本旅行業協会の調査では、2023年時点の保有率はU.S.が5割、UKが6割、韓国が4割、台湾が6割で、日本の低さが際立つ。日本の申請手数料は韓国や台湾より1万円程度高かったとされ、政府・与党内では特に若年層の取得を後押ししたい考えが強い。茂木敏充外相は4月10日の衆院外務委員会で、旅券取得を容易にし、海外渡航を通じた国際交流の活発化につなげたいと述べている。
もっとも、手数料引き下げが直ちに発行増につながるかは不透明だ。年間旅券発行数は2019年の約451万冊から2025年には約361万冊に減っており、この間の円安進行が海外旅行需要の重荷になっている。JTBの調査では、2026年に海外旅行に行かない理由として約21%が円安を挙げている。
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