日本の建設関連株、インフラ更新と成長投資で存在感

日本の建設関連株、インフラ更新と成長投資で存在感
建設株に成長期待

日本の建設業界では、インフラ老朽化への対応と半導体工場などの新設需要を背景に、空調や電気工事、特殊土木、建設機材を担う企業への関心が高まっている。高市早苗首相が掲げる「令和の国土強靱化対策」も追い風となり、従来は裏方とみられてきた分野の受注環境は当面堅調に推移しそうだ。

ハイライト

  • ライト工業は神戸市一里山地区で鉄製ケーブルとESネット工法を用いた土砂災害対策工事を3月に引き渡す予定。
  • 本体工事の人員を6名に抑えつつ、約2400平方メートルの急斜面に600本超のボルトを打設するなど省人化・施工効率を実現。
  • 老朽インフラ更新や成長分野向け設備投資の需要拡大を背景に、専門工事・建設機材企業の収益機会と市場評価が高まっている。

神戸の防災工事が映す技術力

日経ヴェリタスによると、神戸市一里山地区では土砂災害対策工事が完成に近づき、ライト工業が3月の引き渡しに向けて最終点検を進めている。阪神大震災を経験した地域の急斜面で、安全性を高める工事として進む案件だ。

現場では、マンションや老人ホームが並ぶ高台の斜面に鉄製ケーブルを格子状に張り巡らせている。三浦克作業所長によると、起伏の大きい斜面では一般的なコンクリート吹きつけ工法よりも手間や人手を抑えやすいという。

ライト工業の「ESネット工法」は、ロックボルトを地中3.5メートルまで打ち込み、地表でワイヤケーブルを格子状に連結して固定する仕組みだ。斜面形状に応じて柔軟に施工でき、樹木を残しやすいうえ、耐久性の高い素材を使うため完成後の保守負担も小さいとしている。

工期は約7カ月で、約2400平方メートルの斜面に600本超のボルトを打ち込んだ。本体工事の人員は6人ほどにとどまり、コンクリート工法のほぼ半数で施工できたという。

老朽化更新と設備投資が追い風

建設関連企業を取り巻く需要は、防災工事だけにとどまらない。上下水道や道路など老朽インフラの更新に加え、半導体工場など成長分野の設備投資が工事量を押し上げている。

こうした流れは、従来は目立ちにくかった専門工事会社や建設機材関連企業の収益機会を広げている。人手不足が続くなかでも、省人化や施工効率の高い独自工法を持つ企業は、採算性の面でも強みを発揮しやすい。

国土強靱化政策が継続する限り、災害対策や老朽設備更新の需要は底堅いとみられる。市場では、表舞台に出にくかった建設分野の実力企業が、投資対象として改めて評価される流れが強まりそうだ。

当サイトの以前の記事では、北海道新幹線の新函館北斗―札幌間延伸を巡り、建設費の膨張によって費用便益比(B/C)が低下し、事業採算性への懸念が強まっている点を整理しました。財務省の試算ではB/Cが「中止すべき水準」とされ、今後の便益の上積み次第で、貸付料の算定やJR北海道など関係事業者の経営負担に波及し得ることが焦点になっています。

この資料には第三者の意見が含まれている場合がありますが、このウェブページ上のデータおよび情報は、当社の免責事項に従って投資アドバイスを構成するものではありません。厳格な編集上の誠実性を遵守していますが、この投稿にはパートナーの製品に関する言及が含まれている場合があります。