日本の憲法改正論議、期限区切らず支持47%で首相の来春目標を上回る

日本の憲法改正論議、期限区切らず支持47%で首相の来春目標を上回る
憲法改正、支持47%

日本国憲法は5月3日に施行79年を迎え、憲法改正を巡る政権の工程と世論の温度差が改めて浮き彫りになっている。日本経済新聞とテレビ東京の世論調査では、改正論議を「期限を設けずに進めるべきだ」との回答が47%となり、「来年春までに発議を目指すべきだ」の28%を上回った。

ハイライト

  • 日本経済新聞とテレビ東京の4月24~26日世論調査で、憲法改正議論は期限を区切らず進めるべきと47%が支持した。
  • 憲法改正を優先政策課題とする回答は4月時点で11%と8項目中最下位で、物価対策(47%)や社会保障が上位となった。
  • 自民党・日本維新連立合意は2026年度中の緊急事態条項案提出を目標とし、5月14日には国会で同条項討議を予定している。

調査結果と首相の改憲工程

日本経済新聞とテレビ東京が4月24日から26日に実施した電話世論調査では、高市早苗首相が2027年春までに改正発議のめどを立てる目標を示すなかでも、時期を区切らない議論を求める声が優勢だった。「改正の必要はない」は19%だった。

自民党支持層に限っても「期限を設けず」が45%で、「来年春までに」は39%だった。首相は4月12日の自民党大会で、来年の党大会までに「改正の発議にめどが立った」と言える状態を目指す考えを示し、5月3日には改憲派集会へのビデオメッセージで「決断のための議論」を呼びかけている。

憲法改正の発議には衆参両院で総議員の3分の2以上の賛成が必要で、その後の国民投票で過半数の賛成を得なければならない。日経が2025年10月から12月に実施した郵送世論調査では改憲賛成が68%と反対の27%を上回っており、改正そのものへの否定論は限定的だ。

政策優先度の低さと政治日程への影響

期限設定への慎重姿勢が強い背景には、憲法改正が他の政策課題に比べて優先順位が低いと受け止められている事情がある。4月の日経調査で首相に優先処理を求める政策課題を複数回答で尋ねたところ、「憲法改正」は11%にとどまり、8項目中で最下位だった。

物価対策が47%で最も高く、年金・医療・介護が37%、外交・安全保障が32%、経済成長が27%で続いた。憲法改正を優先課題に挙げる回答は2022年9月以降おおむね1割前後で推移しており、一定の支持はあるものの幅広い国民的関心を集めるテーマにはなっていない。

首相は2025年10月の自民党総裁選で「時代の要請に応えられる憲法改正」を掲げており、2027年秋の任期満了を前に公約の進捗が問われる局面にある。自民党と日本維新の会の連立合意文書には9条改正や緊急事態条項を巡る条文起草協議会の設置が盛り込まれ、緊急事態条項では2026年度中の条文案提出目標も明記された。

一方で、国会内では改正項目や方向性はなお一致していない。衆院憲法審査会は緊急事態条項の具体案作成を衆院法制局に依頼しており、5月12日に提示を受け、14日に討議する予定だ。

当サイトでは、憲法記念日に高市早苗首相が改憲派集会へビデオメッセージを送り、各党の協力を得て国会で「決断」に向けた議論を進める姿勢を示したことをお伝えしました。自民党が自衛隊明記や緊急事態条項など複数の改憲テーマを掲げる一方、首相は具体的な改正項目や実現時期には踏み込まず、協議の加速を強調した点が焦点でした。

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