日産自動車は欧州事業の再編を進め、域内従業員の約1割にあたる人員削減と英国工場の生産ライン統合に踏み切る。対象は英国、フランス、スペインを含む欧州拠点に及び、北欧市場の構造改革やスペインの倉庫機能見直しも検討している。
ハイライト
- 日産は欧州各地でオフィス従業員900人、全体の約10%を削減し、英国サンダーランド工場では生産ラインを2つから1つに統合する。
- サンダーランド工場の稼働率は約50%にとどまり、同工場の他社共同利用については中国の奇瑞汽車と協議中であると4月に報道された。
- 日産は2025年5月までに世界で2万人の人員削減を進めており、今回の欧州再編は世界的なリストラ計画の一環と位置づけられる。
欧州再編の内容と協議の進展
日本経済新聞の取材では、日産は従業員との協議を開始したことを認めている。本文によると、英国のフィナンシャル・タイムズは、日産が英国、フランス、スペインを含む欧州各国でオフィス従業員900人を削減すると報じており、欧州全体の雇用約9,300人の約10%に相当する。
英国北部のサンダーランド工場では、生産能力も引き下げ、2つある生産ラインを1つに統合する。あわせて、スペイン・バルセロナの倉庫の一部閉鎖や、北欧市場での構造改革の検討も進めているという。
工場稼働率とグローバル再編への影響
サンダーランド工場の稼働率は50%程度にとどまっている。複数の建物に独立した生産ラインを持つため、他社との共同利用がしやすい仕様になっているとされ、フィナンシャル・タイムズは4月に中国の奇瑞汽車が同工場の共同利用を協議していると報じていた。日産は2025年5月、経営不振を受けて世界17工場のうち7工場を削減し、世界全体で2万人を削減すると発表している。今回の欧州再編はその流れに沿う措置とみられるが、サンダーランド工場は当時の削減対象には含まれていなかった。
当社の以前の記事では、日産がU.S.のEV需要減速や税優遇の終了を背景に、ミシシッピ州キャントン工場で予定していたEV生産計画を正式に撤回し、現地の生産体制を見直す動きを取り上げました。EV中心の戦略を修正し、車種構成の絞り込みやハイブリッド車の投入などで競争力を高める方針が、今後のU.S.での生産計画にも影響する可能性が示されています。
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