市場急変時の売られ過ぎた銘柄を拾う割安株投資が、個人投資家の運用手法として改めて注目を集めている。ハンドルネーム「かぶ1000」さんは、企業価値に対して過度に下落した株を買い、相場安定後の価格修正を狙う姿勢を一貫している。
ハイライト
- かぶ1000氏は株価ショック時に財務諸表を精査し、企業価値に比べて過度に売られた銘柄を割安購入する戦略を運用。
- ITバブル崩壊局面では下落リスクを抑制し、年率20%リターンとシャープレシオ1以上を目指す割安株投資に軸足を移行。
- 資産規模拡大に伴う複利効果と共に、銘柄入れ替えは株価ショック局面で増加し、減配リスクのある銘柄は回避。
投資手法の形成と運用基準
日経マネーによると、かぶ1000さんは小学生の頃に中古ゲームソフトの価格差から「安く買って高く売る」という発想を得て、その後の株式投資に応用した。1997年のアジア通貨危機のころには、株価ショックの中で企業価値に比べて売られ過ぎた銘柄を買えば、市場が落ち着いた後に適正価格へ戻ると考え、財務諸表を精査しながら海運土木株などを買い集めた。
その後のITバブルでは急騰局面の恩恵は大きく取れなかった一方、崩壊局面での下落を比較的抑え、ポートフォリオ全体ではプラスを維持できたという。この経験を機に割安株投資へ本格的に軸足を移し、年率20%のリターンと「シャープレシオ1以上」を自らの基準に据えて、価格変動を抑えながら収益を積み上げる運用を重視している。
株価急落局面での売買判断
かぶ1000さんは別の手法としてデイトレードにも取り組んだが、朝からモニターに張り付く負担が大きく、自身には合わなかったとしている。年間で約1500万円の利益が出た時期もあったものの、同時期の割安株投資の利益はその約5倍に達し、資産規模の拡大に伴う複利効果の差を実感したという。保有期間には明確なルールを設けず、10年保有する銘柄もあれば半年ほどで売却する銘柄もある。常にほぼフル投資を維持し、より割安で魅力的な候補があれば入れ替える方針で、売却時も取得価格ではなく他の投資候補と比べた割安度で判断する。
特に銘柄の入れ替えが増えるのは、今回のような株価ショックが発生した局面だという。一斉安では売られ過ぎの銘柄が出やすく、こうした局面ほど利益を着実に出せる企業や良質な資産を持つ企業を選好し、減配の可能性がある企業は避ける考えを示している。
当社の以前の記事では、かぶ1000さんが相場の急騰急落局面でも企業価値に比べて株価が低い銘柄を拾う「割安株投資」を軸にしている点を紹介しました。現預金や有価証券、不動産など換金性資産と時価総額の乖離を手がかりに銘柄を選び、割安感の解消局面で利益確定する考え方や、急落を過熱修正の機会として捉える姿勢を整理しています。
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