ホンダ、EV関連損失の縮小で27年3月期の最終黒字見通し

ホンダ、EV関連損失の縮小で27年3月期の最終黒字見通し
ホンダ最終黒字見通し

ホンダは2027年3月期に連結最終損益が2600億円の黒字に転じる見通しを示した。前期に業績を圧迫したEV関連の一時的な損失が和らぎ、二輪事業の堅調さも収益を支える。

ハイライト

  • ホンダは2027年3月期の連結最終損益が2600億円黒字になる見通しを発表、市場予想より大幅に上回る水準。
  • 売上収益は前期比6%増の23兆1500億円、営業損益は5000億円黒字、配当は年70円を維持する方針。
  • EV開発中止に伴う損失集中的処理後、収益基盤が改善し、安定的な二輪事業が業績回復と構造調整を下支え。

通期見通しと損失負担の縮小

日本経済新聞によると、ホンダは5月14日、2027年3月期の連結最終損益が2600億円の黒字になる見通しだと発表した。前期は4239億円の赤字で、市場予想平均のQUICKコンセンサスでは356億円の赤字が見込まれていたため、会社計画はこれを上回る水準となる。

売上高に当たる売上収益は前期比6%増の23兆1500億円、営業損益は5000億円の黒字を見込む。配当は前期と同じ年70円を維持する方針で、堅調な二輪事業も通期業績の下支え要因となる。

収益改善の背景には、電気自動車関連で前期に膨らんだ一過性の減益要因の軽減がある。ホンダは3月、北米で開発中だったEV3車種の開発・販売の取りやめを公表しており、開発や量産中止に伴う資産の減損損失や部品メーカーへの補償金などで、前期に最大1.3兆円、前期を含む2年間で最大2.5兆円の損失が生じるとしていた。

前期決算と事業運営への示唆

同日に公表した2026年3月期の連結決算では、売上収益が前の期比で微増の21兆7966億円となった一方、営業損益は4143億円の赤字だった。営業赤字は上場以来初めてで、EV戦略の見直しに伴う費用負担が収益を大きく押し下げた。

今回の見通しは、巨額のEV関連費用を前期に集中的に処理した後、収益基盤を立て直す局面に入ることを示している。特に二輪事業が安定収益源として機能することで、自動車事業の構造調整を進めながら業績回復を図る構図が鮮明になっている。

当社の以前の記事では、日本製鉄が2027年3月期に向けて、傘下のU.S.スチールの収益改善が連結業績を押し上げる見通しを示した点を解説しました。生産効率の改善やコスト削減による利益貢献を見込む一方で、市況の追い風と中東情勢などの不透明要因が業績の変動要因になり得ることも整理しています。

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