トヨタの5月世界販売、中国と中東の不振で減少

トヨタの5月世界販売、中国と中東の不振で減少
トヨタ5月販売減少

トヨタ自動車の5月の世界販売は、中国と中東での需要減が重荷となり、前年同月を下回っている。北米と日本では電動車や主力車種の販売が支える一方、中東情勢に伴う物流停滞や燃料高が地域別の業績差を広げている。

ハイライト

  • トヨタ自動車の5月世界販売台数は前年同月比7%減の83万4279台、中国32%減、中東39%減が主因。
  • 2027年2月ごろまでに海外生産を10万台程度減らす方針で、27年3月期は中東要因などで6700億円の減益見通し。
  • 北米はHV好調で28万539台維持、世界の電動車販売は10%増の46万7584台で全体の56%を占める。

中国と中東の販売減が全体を圧迫

日本経済新聞によると、トヨタ自動車が29日に発表した5月の世界販売台数, レクサスを含む, は前年同月比7%減の83万4279台となっている。海外販売は10%減の71万5898台で、特に中国は32%減の10万2299台、中東は39%減の2万9568台と落ち込みが大きい。

中国では、中東情勢を背景とするガソリン価格の高騰で需要低迷が続くうえ、現地メーカーとの競争も激しくなっている。EVでは低価格の「bZ3X」やセダン「bZ7」を展開するが、販売台数は2月から前年割れが続いている。

中東では、ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続くことに加え、需要減退も響いている。完成車輸送の物流も停滞しており、日本から中東への輸出台数は7323台と66%減っている。

生産調整と地域別の明暗

トヨタは中東情勢による需要減などを受け、2027年2月ごろまでに海外生産を10万台程度減らす方針を示している。27年3月期には、中東影響に伴う減産と資材価格の高騰があわせて6700億円の減益要因になると見込んでいる。

一方で、主力の北米はHVの好調で前年並みの28万539台を維持している。SUV「RAV4」の新型モデルへの切り替えも進み、世界の電動車販売は10%増の46万7584台と全体の56%を占めている。日本でもガソリン車を廃止した新型RAV4やEV「bZ4X」の好調が続く。

世界生産台数は、北米や欧州、中国で稼働日が減ったため5%減の76万5470台となっている。北米は4%減の18万6991台、欧州は18%減の5万2896台、中国は需要減も重なり23%減の9万8536台となる一方、日本は国内販売の好調を背景に4%増の25万588台となっている。

中東情勢の混乱を受けた日本のナフサ輸入の調達先シフトについて、当社の以前の記事で取り上げました。5月は中東依存が大きく低下し、米国・欧州からの調達が急増する一方、中東からの輸入は大幅に減少し、国内供給は想定を上回って回復したものの、コスト低下の浸透には時間を要する可能性がある点を整理しています。

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