スズキは2027年3月期に減益を見込んでおり、原材料価格の上昇が収益の重荷になる。年間配当は前期比5円増の51円を計画する一方、純利益見通しは市場予想平均を下回る。
ハイライト
- スズキは2027年3月期の連結純利益を前期比13%減の3800億円と見込み、市場予想のQUICKコンセンサス4173億円を下回った。
- 原材料高による減益影響は1300億円を見込んでおり、中東情勢悪化時は年間営業利益に約1000億円の追加影響も想定。
- 2026年3月期の純利益は前期比6%増の4392億円、年間配当は51円へ5円増配する計画を示した。
27年3月期見通しと減益要因
日本経済新聞が伝えたところによると、スズキは5月14日、2027年3月期の連結純利益が前期比13%減の3800億円になる見通しだと発表した。営業利益は8%減の5700億円、売上高にあたる売上収益は8%増の6兆8000億円を見込む。自動車の世界販売台数は7%増の355万台を計画する。
利益面では原材料高が1300億円の減益要因になる見通しだ。純利益見通しは市場予想平均のQUICKコンセンサス4173億円を下回った。中東情勢を巡っては先行きが不透明として、会社計画にはリスク影響を織り込んでいない。リスクが本格化した場合には、通期の営業利益に約1000億円の影響が出ると試算している。
年間配当は51円とし、前期比で5円引き上げる計画を示した。
前期実績とインド販売の追い風
同日発表した2026年3月期の連結決算では、売上収益が前の期比8%増の6兆2929億円、純利益が6%増の4392億円だった。足元の業績は増収増益を確保している。前期業績を支えたのはインドでの車両販売の好調さだ。今期は販売台数の拡大を見込む一方で、コスト上昇が利益を圧迫する構図となっており、収益性の維持が課題になる。
当社の以前の記事では、日本製鉄が2027年3月期に傘下のU.S.スチールの収益改善を見込み、連結業績の押し上げ要因になる点を整理しました。あわせて、米鋼材価格の高止まりといった市況面の追い風がある一方、中東情勢の悪化による物流・輸出面のリスクは業績予想に織り込まず不透明感が残ることも確認しています。
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