日本の食品包装向け溶剤供給、通常水準を維持
中東情勢の緊迫を受けて食品メーカーが包装仕様の見直しを進めるなか、政府は食品包装に使うインク用溶剤の供給が必要量を満たしているとの認識を示している。カルビーやカゴメでは予防的な対応として包装デザインの変更が出ているが、農林水産省は食料供給そのものに支障が出ている状況ではないとしている。
ハイライト
- 鈴木憲和農相は中東情勢によるナフサ不足の懸念がある中でも、食品包装用インク溶剤の供給は通常水準を維持していると発表。
- カルビーは主力商品のパッケージを白黒化、カゴメはケチャップ製品で包装印刷を削減するなど、企業は先手の予防的対応を開始。
- 政府は石油製品供給の偏り回避へ相談窓口を設置しているが、食品業界の足元の供給網に大きな混乱や支障は発生していない。
包装変更の背景と政府見解
日本経済新聞によると、鈴木憲和農相は15日の閣議後記者会見で、食品包装に使うインク材料の溶剤について、平常時と同様に必要量の供給ができているとの認識を示した。中東情勢を背景にナフサ不足が意識されるなかでも、現時点では現行のパッケージを維持するうえで問題はないとしている。
鈴木農相は、企業側で予防的にデザイン変更を判断する動きがあると説明した。そのうえで、今回の中東情勢に伴う事象を食料供給上の問題とは考えていないと強調している。
食品メーカーの対応と供給網への影響
カルビーは「ポテトチップス」など主力商品のパッケージを白黒に切り替える。カゴメも「カゴメトマトケチャップ」の一部製品で、チューブ容器を入れる袋の印刷部分を減らす対応を進めている。これらの対応は、ナフサ不足を受けてインク用溶剤が品薄になっていることを踏まえた措置だ。政府は石油関連製品の目詰まりや供給の偏りを解消するため、情報収集と対応のための相談窓口を設けているが、カルビーとカゴメから事前相談はなかったという。食品業界では足元の供給に大きな支障は出ていない一方、原材料や包装資材の調達不安を織り込んだ先手の対応が広がっている。
当社の以前の記事では、中東情勢の悪化に伴うナフサ不足が包装資材の供給網を通じて、高知県の定番菓子「ミレービスケット」の生産停止に波及している状況を報じました。政府はナフサ供給に支障はないとの見解を示す一方、現場では包材の入荷遅延や停止が続き、主力商品への影響も懸念されるなど調達環境の不透明感が強まっていました。
最新の政府ニュース
- Forex
- Crypto