NEC、安全保障とDX軸に5年で1.3兆円投資へ
NECは2031年3月期までの5年間に最大1兆3000億円を成長投資に振り向け、安全保障とデジタルトランスフォーメーションを中核分野に据える。投資規模は26年3月期までの5年間に掲げた5000億円から2倍超に拡大し、海外事業の強化や国内インフラ整備、M&Aを通じた競争力向上を狙う。
ハイライト
- NECは2031年3月期までの5年間で最大1兆3000億円を安全保障とDX分野に成長投資し、欧米企業M&Aも視野に入れる。
- 海外では欧州のデジタル政府・金融分野へ注力し、国内ではデータセンターやAI計算能力・海底ケーブル敷設などインフラ拡充に資金投入。
- NECはAnthropicと日本法人向けAI事業で協業し、セキュリティ強化を業界連携で推進する重要性を指摘した。
投資配分と事業拡大の方向性
日本経済新聞によると、NECの森田隆之社長兼CEOは今後5年間の投資について、安全保障とDXの2領域を中心に据える方針を示している。中期経営計画では、2031年3月期までの5年間で最大1兆3000億円を成長投資に充てるとしており、対象分野での競争力を高めるためM&Aも視野に入れる。
海外では主に欧州で、デジタル政府やデジタル金融の分野に注力する考えだ。NECはこれまで、行政向けに加えて金融や通信向けソフトウエアを手がける欧米企業の買収を進めており、傘下企業を軸に成長を目指す。
国内では、データセンターやAIの計算能力を拡大するためのスーパーコンピューター、海底ケーブルを敷設する船舶などに資金を投じる方針だ。森田氏は検討中のM&Aについて、対象は欧米企業が中心となり、規模は1000億円以下にはならないとの見方を示している。
AI連携とセキュリティー分野への波及
NECはこのほど、U.S.新興のAnthropicと日本の法人向けAI活用で協業すると発表している。AI関連投資を拡大する一方で、同社のAIモデル「Mythos」を巡っては、システムの脆弱性を見つける能力の高さから、サイバー攻撃に悪用される懸念も出ている。森田氏は守秘義務などの制約を理由にMythosへの個別コメントを控えた。そのうえで、金融機関やクラウド事業者、ソフトウエアやシステムの会社、ITベンダーが連携し、セキュリティーを高めていくことが重要だとの認識を示している。
当社の以前の記事では、エーザイが2029年3月期までの3カ年計画で研究開発と外部導入に総額1兆円規模を投じる方針を取り上げました。主力の抗がん剤「レンビマ」の特許切れを見据え、がん・神経領域で新薬候補のライセンス取得やM&Aも視野に入れつつ、社債発行などで資金調達手段を広げる戦略が柱です。
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