いすみ鉄道、西側区間の存廃協議を開始へ 千葉県と再建方針を検討
千葉県の房総半島で全線運休が続くいすみ鉄道は、路線再建の方向性を見極める協議段階に入る。利用が少ない西側の上総中野,大多喜間では復旧費負担が重く、県と沿線自治体、有識者を交えた検討会議で存廃を含めて議論する。
ハイライト
- いすみ鉄道と千葉県は3月に約10億円が必要と試算された西側区間(上総中野〜大多喜間)の存廃協議体を27日に設置した。
- 2024年に生じた脱線事故を受け全線運休中のなか、東側の大多喜〜大原間(利用者8割)は2027年秋ごろの運行再開を目指し工事中。
- 2026年度に3回程度の会合を開催し、2027年度には西側区間も含む路線全体の将来像について提言がまとめられる見通し。
復旧費と需要を踏まえた協議体
日本経済新聞が報じたところによると、いすみ鉄道と千葉県は27日、鉄道のあり方を協議する検討会議を設置した。初会合では、利用状況や復旧に向けた取り組みについて参加者が認識を共有し、2026年度に計3回程度の会合を開く予定だ。
協議の中心となるのは、利用者の少ない西側の上総中野,大多喜間だ。いすみ鉄道は3月、この区間の運行再開に必要な工事費が約10億円に上るとの試算を公表しており、復旧工事のめどは立っていない。
同鉄道では2024年、枕木の腐食やひび割れなどを原因とする脱線事故が発生し、その後は全線で運休が続いている。検討会議では今後、沿線地域で実施する需要調査も踏まえ、西側区間の維持か廃止かの方向性を整理していく。
東側再開と地域交通への影響
一方で、利用者の約8割を占める東側の大多喜,大原間では、2027年秋ごろの運行再開に向けた工事が進んでいる。路線全体のうち需要の大きい区間の再開を先行させることで、地域交通機能の一部回復を目指す構図だ。いすみ鉄道は上総中野と大原を結ぶ第三セクター鉄道で、全長は約26.8キロメートルに及ぶ。運休期間中は代行バスが運行しており、2027年度の会合では西側区間を含む将来像について提言をまとめる見通しだ。
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