日本の出生率が過去最低を更新、2025年の出生数は67.1万人に減少

日本の出生率が過去最低を更新、2025年の出生数は67.1万人に減少
出生率 過去最低を更新

日本の少子化は2025年も進み、合計特殊出生率は過去最低の1.14となった。出生数も統計開始以来の最少を更新し、人口減少と将来の労働力不足への懸念が一段と強まっている。

ハイライト

  • 2025年の日本の合計特殊出生率は前年の1.15から1.14に低下、出生数は67万1236人で過去最低を記録し2.2%減少。
  • 2025年の婚姻件数は48万9119組と0.8%増加したが、自然減は91万8253人と2年連続で90万人超、人口減少が加速。
  • 2025年の出生率は中位推計の1.25を下回り悲観シナリオの1.10に近づき、少子化の進行は想定より速い。

人口動態統計が示す出生減の実態

According to Nikkei, 厚生労働省が3日に公表した2025年の人口動態統計(概数)によると、1人の女性が生涯で産む子どもの数を示す合計特殊出生率は前年の1.15から1.14に低下し、10年連続で下がった。日本人の出生数は67万1236人と前年より1万4937人、2.2%減り、1899年の統計開始以来で最も少なかった。

新型コロナウイルス禍を経て、2024年まで3年連続で前年比5%を超えていた急速な出生減のペースはやや鈍化した。厚生労働省は、婚姻件数が2年連続で増え、2025年は0.8%増の48万9119組となったことなどを背景に挙げるが、なお減少率は2%を超えており、少子化に歯止めがかかったとは言いにくい。

都道府県別では沖縄の出生率が1.52で最も高く、宮崎が1.46、福井が1.45で続いた。一方、東京は前年と同じ0.96で最も低く、全国で唯一1を下回った。北海道と宮城はともに1.00だった。

13県では前年の出生率を上回り、石川は0.07ポイント上昇して1.30となった。2024年に発生した能登半島地震の影響が和らいだためとみられる。第1子を生んだ女性の平均年齢は2023年以降3年連続で31.0歳となり、晩産化の傾向も続いている。

人口減少の加速と政策課題

死亡数は158万9489人で5年ぶりに前年を下回ったが、出生数との差による自然増減は91万8253人のマイナスだった。自然減は19年連続で、減少幅が90万人を超えるのは2年連続となり、2018年の約2倍の規模に広がっている。

国立社会保障・人口問題研究所が2023年に示した中位推計では、2025年の出生率は1.25と見込まれていたが、実際の水準は悲観シナリオの1.10に近づいた。出生数が67万人台になる時期も2040年想定より15年前倒しとなり、少子化の進行は想定以上の速さを示している。

若い世代が結婚や出産を考える前提には、雇用と所得の安定がある。物価上昇に賃上げが追いつかず、実質賃金の低迷や都市部の住宅費上昇が家計を圧迫しており、子育てや教育費の負担が出産をためらう大きな要因になっている。

育児休業の拡充や保育園整備は進んでいるものの、仕事と子育ての両立への不安はなお根強い。日本総合研究所の藤波匠主席研究員は、子どもを持つかどうかの選択は尊重されるべきだとしたうえで、経済環境のために出産を断念する人たちの希望をかなえる対策が重要だと指摘している。

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